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story188 ページ40

***





「着いた…はぁぁ…」




真っ暗な星空の中、
公園にある街頭が辺りを照らす。




「真緒…居るかな…」




遊具やベンチを見渡すが、
人が居るような気配はない。




「帰っちゃったのかな…」




こんな寒い所にずっと居たら
そりゃ帰りたくもなるよね。




「…」




え、でも私が早かったのかな?
いやそれは無いな。




「…真緒…」


「呼んだ?」


「えっ?…うわっ!」




名前を呼んだ途端、後ろから声が聞こえ、
振り返ろうとしたら抱きしめられた。




「A遅い…」


「ごめん」


「うん」


「ずっと待ってたの?」


「まぁな」


「えっ、マジでごめん」


「怒ってないから良いよ。俺から誘ったんだし」


「ありがとう」




巻き付いている真緒の腕を触ると
服を着ているにも関わらず冷たかった。




「真緒」


「ん?」




私は身につけていたマフラーを外し、
真緒の首に巻いてあげた。




「寒かったよね、はい、コレも」


「A…」


「真緒コーヒー飲めるよね?」


「いける」


「これ飲んで温まって」


「…さんきゅ」




真緒は私のあげた缶コーヒーを
ホッカイロみたいにし始めた。




「座ろう」


「おう」




真緒の腕をつかんでベンチまで誘導する。




「なぁ」


「ん?」


「俺の上に座って」


「…え!?」


「A暖かかったからギュッてしたい」


「…」




え、なに。
真緒が可愛く見えた。




「良い、よ、うん」


「やった」




真緒が手を開き私においでのポーズをする。私は恥ずかしいけど真正面から真緒の膝に乗る。




「イイ感じ」


「私そんなに暖かい?」


「うん。すげー暖かい」


「…」




それほど真緒が冷えきってたって事。
私は心配になり真緒の背中をさする。




「大丈夫?」


「ん」


「ほんとごめんね」


「大丈夫…」




真緒は私の首元に顔を埋めたまま
動かなくなってしまった。




「…」




今はこのままにしてあげよう。





***

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ロキ(プロフ) - Rio@レオぴの虜さん» コメントありがとうございます!シリーズ多くて読むの大変だと思いますが、是非これからも読んでもらえると嬉しいですっ(;ω;)頑張りますね!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます!好きになっていただけて良かったです!!頑張らせていただきますねっ!!!((。´・ω・)。´_ _))ペコリ (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます!最初の作品から読んでいただけてるなんて本当に嬉しいです((>ω<。)))蓮華さんや皆さんの期待に応えられるようにこれからも頑張りたいと思いますっ。引き続き愛読よろしくお願いします!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
Rio@レオぴの虜 - ホンマにロキさんのこのシリーズ最高ですっ!めっちゃ泣けるし話の内容もとってもいいですっ!これからも更新頑張ってください♪ (2017年1月25日 17時) (レス) id: ab48ffeaa4 (このIDを非表示/違反報告)
リン - このシリーズ作で何回泣いたことか、、、。大好きです!応援してます!これからも楽しみにしてます! (2017年1月17日 22時) (レス) id: 71503843a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロキ | 作成日時:2016年12月30日 0時

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