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story153 ページ4

***





「三谷!」


「岡島さん」


「長野帰ったのか?」


「はい、村上さんが迎えに来てくれました」


「そかそか!んで、わりぃんだけどよ、俺今から女房迎えに行かなきゃなんなくなったんだよ!」


「あっ、はい」


「1人で帰れるか?」


「大丈夫です。ここら辺知ってるので」


「おお!良かった良かった!なんかあったら連絡寄越せよ?」


「はい」


「そんじゃまた明日!」


「お疲れ様でした!」




岡島さんは慌てた様に車に乗り込んで
颯爽と走り去っていった。


焼肉店の前にポツンと置かれた私。




「まぁ…しょうがないよね…」




自分に言い聞かせる様にして
店をあとにした。




「…」




1人で夜道を歩く程悲しい事は無い。
誰かが隣にいてくれたらな。




「…寂しい」




最近寂しさしか感じてない。
凛月に会ってからというもの…




「…」




暇すぎて車道を見つめる。
車が何台も通っている。




「あっ…」




ふっと偶然にも
凛月の車に似た車が走ってきた。


もしかしたら乗せてくれるかも…?


淡い期待を胸に見つめていた。


でも…




「…」




違う人が乗っていた。
また勘違いか。


凛月の事になると頭が麻痺したみたいに
何でも凛月だと思ってしまう。


例えば何でもない車で…




「!!!」




黒い車、運転席には凛月。
助手席にはユンちゃん。


楽しそうに笑い合ってる2人が見えた。


今の車は本物だったみたい。
偶然にも程があるよ…




「…」




私、どこまで頑張ったら
凛月の傍に居られるんだろう。


見えないゴール。
不安と恐怖が湧き上がってくる。




「…」




諦めたらって、自分の心が叫ぶ。
でも諦めたくないって考えが
それを押しとどめる。


私ももう大人だ。
いつまでも同じじゃダメなのかもしれない。


…今度の食事で決めよう。
自分がどうしたいのか。


そうしないといつか本当に
私は壊れてしまう。






***

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ロキ(プロフ) - Rio@レオぴの虜さん» コメントありがとうございます!シリーズ多くて読むの大変だと思いますが、是非これからも読んでもらえると嬉しいですっ(;ω;)頑張りますね!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます!好きになっていただけて良かったです!!頑張らせていただきますねっ!!!((。´・ω・)。´_ _))ペコリ (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます!最初の作品から読んでいただけてるなんて本当に嬉しいです((>ω<。)))蓮華さんや皆さんの期待に応えられるようにこれからも頑張りたいと思いますっ。引き続き愛読よろしくお願いします!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
Rio@レオぴの虜 - ホンマにロキさんのこのシリーズ最高ですっ!めっちゃ泣けるし話の内容もとってもいいですっ!これからも更新頑張ってください♪ (2017年1月25日 17時) (レス) id: ab48ffeaa4 (このIDを非表示/違反報告)
リン - このシリーズ作で何回泣いたことか、、、。大好きです!応援してます!これからも楽しみにしてます! (2017年1月17日 22時) (レス) id: 71503843a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロキ | 作成日時:2016年12月30日 0時

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