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***
「…」
そこまで寒い季節でもない。
けど氷のように冷たい私の体。
『A』
「…」
『ねぇ、聞こえてる?』
「…凛月?」
『…そう、だよ』
「…良かった」
『え?』
「まだ私の中の凛月は居るんだって思って」
『ずっと傍に居るよ。Aだけの』
「私、なんで話せてるの?」
『Aが俺を必要としてくれたからかも』
「…うん、ありがとう」
『ふふ、寒くない?』
「ちょっと寒い…」
『ごめん。本当はコートとか掛けてあげたいのに』
「優しいね」
『Aが優しいからだよ』
「私優しく無いよ。意地悪でわがままなの」
『俺はそう思わないけど?』
「どうして?」
『好きだから』
「っ…」
『好きな人ならどんな部分でも可愛く感じちゃうんだよ、ははっ』
「…ほんと?」
『うん。だから俺は君が好き』
「…私も凛月が好きだよ」
『また両想い。ふふっ』
「だねっ」
『あーあ、Aと結婚したかったなぁ』
「!…ぇ?」
『俺が人間だったらな』
「…凛月…」
『でもちゃんとここでAのこと見てるから』
「うん」
『俺はいつも傍にいる。約束』
「約束、ね…あの」
『ん?』
「破って欲しくないの…」
『…破んないよ、絶対』
「ありがとっ」
『ふふ、それじゃまたね』
「あっ、夢でね…」
『うん』
私の中の凛月は私にそう告げると
スッと消えていった。
冷たかった私の体も温まっていった。
***
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ロキ(プロフ) - Rio@レオぴの虜さん» コメントありがとうございます!シリーズ多くて読むの大変だと思いますが、是非これからも読んでもらえると嬉しいですっ(;ω;)頑張りますね!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - リンさん» コメントありがとうございます!好きになっていただけて良かったです!!頑張らせていただきますねっ!!!((。´・ω・)。´_ _))ペコリ (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 蓮華さん» コメントありがとうございます!最初の作品から読んでいただけてるなんて本当に嬉しいです((>ω<。)))蓮華さんや皆さんの期待に応えられるようにこれからも頑張りたいと思いますっ。引き続き愛読よろしくお願いします!! (2017年2月1日 19時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
Rio@レオぴの虜 - ホンマにロキさんのこのシリーズ最高ですっ!めっちゃ泣けるし話の内容もとってもいいですっ!これからも更新頑張ってください♪ (2017年1月25日 17時) (レス) id: ab48ffeaa4 (このIDを非表示/違反報告)
リン - このシリーズ作で何回泣いたことか、、、。大好きです!応援してます!これからも楽しみにしてます! (2017年1月17日 22時) (レス) id: 71503843a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ロキ | 作成日時:2016年12月30日 0時