story54 ページ5
***
「…」
真緒を待つこと10分。
携帯のディスプレイに
『着いた』と表示が出た。
私はそれを見てすぐに駆け出した。
履きやすいサンダルを履いて、
あっという間に外へと飛び出した。
「よっ。今朝ぶり」
「〜ッ！」
「えっ？ちょ…A？」
私は真緒を見た瞬間飛びついてしまった。
さっき止めたはずの涙もまた溢れ出す。
「っ、はぁっ…」
「どうしたんだよ…？」
真緒が背中をそっと撫でてくれる。
「とりあえず歩くか？家の前だと迷惑だからさ」
「…うん」
「よし…ほら」
肩を抱き寄せられたままゆっくりと
近所の歩道を歩く。
「…喧嘩でもしたか？」
「…」
「違うか…じゃあ、仕事でミス？」
「…」
「これも違うのか…」
「…」
「…黙ってても分かんねぇよ？それとも、当てて欲しい感じ？」
「うん…」
「んー…あ、怖い夢見た？」
「…」
「悲報知らされた？とか？」
「…」
「えー…後なんかあるか？」
「…」
「まさかだけど、寂しかったとか？」
「…」
「なわけね「うん」え、マジで？」
「誰かに、会いたかった…」
「…そっかそっか。そんで俺に連絡した訳か…可愛いなホント」
「…」
歩道の脇にある公園へと入る。
そこで私は立ち止まった。
「ん？」
「…」
「どうかしたか？」
「…真緒…」
「なんだ」
「私……っ」
「うん」
「ッ…」
「おっと、またか…？」
また真緒に抱きついてしまう。
心が弱いな私は。それでも…
「私、会いたい…」
「うん」
「みんなに…みんなに会いたい…！！」
「…A？」
「あの頃に…戻りたい…っ」
「！…お前、もしかして…」
「真緒…助けて…苦しいの…っ」
「Aなのか…？」
「…うん…ごめん、ごめん真緒…」
「っ…あぁ、やっぱ。俺の目に狂いは無かったんだな…」
「真緒…」
「すっげー会いたかった…A」
「…信じてくれるの？」
「もちろん。分かる。Aって分かる」
「あり、がとう…」
「あぁ、お帰り」
言おうとも思わなかった真実。
でも、今こんなにも素直に出てくる。
何が私そうさせているのか、
本当は気づいてるんだ。
***
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ちび - 最高です！ 続きが楽しみです！頑張って下さい (2016年11月20日 16時) (
レス) id: b57152f228 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - ロキさん» 応援してます！この小説が好きすぎて気づけばテスト週間の日まで見てました 笑 そのくらい大好きです！ (2016年11月15日 16時) (レス) id: d50daacee5 (このIDを非表示/違反報告)
白玉だんご(プロフ) - 凛月と主人公ちゃんがどうなってくのかとっても気になっちゃいます(´・ω・｀)更新楽しみに待ってます！ (2016年11月15日 6時) (レス) id: ba60e0b4c2 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - ロキさん» 今回もとても素晴らしいです……！更新頑張ってください！応援してます！ロキさんの作品大好きです(´；ω；｀) (2016年11月14日 22時) (レス) id: 8ee7cf5d7a (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 蘭さん» コメントありがとうございます！頑張って更新しますね！！ (2016年11月14日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロキ
| 作成日時：2016年11月9日 19時
