story943 ページ48
***
「おはよ」
「おはよう」
おはようを言ってくれるあなたは
それでも凛月の形をしている。
「よく寝れた？」
「うん」
「良かった」
違うって分かってから、
本物への想いが強くなる。
「凛月」
「ん？」
「好き」
「知ってる」
「凛月は？」
「？」
「私の事好き？」
「Aのこと…」
「…好きなら私のこと捕まえてねっ」
「えっ？」
「ふふふ」
私は凛月から逃げる様に家を出た。
怖いから、この世界も自分も凛月も。
「ちょっ、A！」
「あははっ」
凛月に貰った服を着て、
豊かな草原をどこまでも走り抜ける。
「A！遠く行き過ぎだってば…！」
「なら捕まえてよねー！」
嘘でも良いから捕まえて。
…捕まえて欲しかった。
あっちでも。
「速すぎ…」
「凛月遅いー！」
走り抜けた先に小さな池があった。
そこには大きな岩も置いてある。
「あそこに隠れよう」
凛月に見つからないように
岩の裏に隠れた。
「A〜？」
「…」
凛月がだんだん近づいて来る。
私は息を潜めた。
「ったく…」
「…」
「どこー？」
「…」
池の前で凛月の動きが止まった。
笑いを必死にこらえた。
「はぁ、もう」
「ふふふっ」
「あ、動かないでよ」
「やだっ」
「えー…」
「頑張って…よ……」
「…」
岩から出て、また逃げようとしたが、
凛月はなぜか私の目の前に居た。
見た事の無いモノをつけて。
「…」
「…」
お互いに見つめ合う。
凛月がつけていたモノ。
それは真っ黒な羽。
「…凛月」
「なに？」
「捕まえてよ…」
「…」
「まだ、捕まってないよ…」
目の前に居るのに凛月は捕まえてくれない。
「…」
「！」
私から掴もうとしても
微妙な距離を取られる。
「…ふふ、意地悪な悪魔だね」
「…そうかもしれない」
「もう、いいけどね」
「？」
「私帰るから」
「え？」
「ばいばい」
「A！」
私は凛月の横をすり抜け、
池の中に飛び込もうとした。
自分でもよく分からないけど
そうした方が良いって体が言ってる。
***
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ロキ(プロフ) - 小鳥さん» コメントありがとうございます！なんか申し訳ないです(′;ω;｀)でも気に入って下さって嬉しい気持ちが勝ってます！！*\(^o^)/* (2016年10月16日 22時) (
レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！バッドエンドも一つの手ですよねっ！視野に入れときたいと思います！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - 心愛さん» レスありがとうございます！いやほんと、ここまで来るとは思ってなかったんですけど、やるからには最後まで頑張ります！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - ち〜ぃさん» コメントありがとうございます！なるべく更新スピード遅くならないように頑張ります！ (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
ロキ(プロフ) - レイさん» 2回もコメントありがとうございます！レイさんの興奮抑えられなくなるまでの作品書けるようにもっと頑張ります(←) (2016年10月16日 22時) (レス) id: 17622c5bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロキ
| 作成日時：2016年9月10日 23時
