人生リセットボタン ページ16
始まりは唐突だった。
天才だ、神童だと周りから褒められ、自分でも自信を持って生活していた。
そんな日々に亀裂が走ったのは、中学校に入ってからだった。
僕の成績は、少しずつ下降し始めた。
親や周りの期待を裏切ることになり、毎日が勉強漬けになった、そんな時だった。
僕の前に、人生リセットボタンが現れたのは。
『押すか押さないかは貴方次第。さあ、どうします？』
そんな声が、僕の脳内に響いた。
僕は、親に勉強をしろと怒られることも、いじめも、勉強も、全てが嫌になって、思わずそのボタンに手を伸ばした。
「わっ…！？」
その瞬間、気づくと僕は、小学校の教室にいた。
「どうしたの？A。驚いた顔をして」
「えっ……あ、トイレ。トイレ、行ってくる」
そうして鏡を見ると、僕は、小学生に戻っていた。
その後も僕は、何度も時間をループした。
気に入らないことがあったら、時間を戻す。
幼稚園に戻ることだってできたし、色々試しているうちに、僕は僕が本当は何年間生きているのかさえ忘れてしまいそうだった。
しかし、現実はそううまくいかなかった。
何度も勉強を繰り返して、神童で居続けようと思った。
でも、僕の学力はせいぜい学年１０位で、神童と呼ばれるほどではなかった。
いじめられないように、「普通」に生きようとした。
それでも何が悪いのか、何故か僕はいじめの対象となった。
好きな子に、何度も告白をした。
でも、何度告白しても、返ってくる返事は同じだった。
「タイプじゃないんです。ごめんなさい」
「…そっか」
やっぱり、何度リセットしたって変わらないんだ。
つまりはさ、人生をリセットしたって、僕が変わらなくちゃ意味がないってことだよ。
人生をリセットするだけで、僕という人間は何も変わっていない。
人生をリセットしただけじゃ、僕は運命を変えられなかったんだ。
だから僕は、今度こそ人生をリセットする。
『こちらのボタンを押してしまえば、人生のリセットが完了します。
周りの人間には、元から貴方がいなかった、と認識されます』
そう。
それが、本当の答え。
『それでもよろしいのなら、ボタンを押してください』
よろしくないわけがない。
だって、僕はそれを望むんだ。
「答えを、見つけたよ」
さぁ、僕のいない、最高の世界へ。
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あか(プロフ) - 阿修羅 時雨 恋輝叶さん＞まっちゃアイスさん＞こちらの小説はもう完結しています！なので、続編の方に改めてコメントお願いいたします；； (2012年7月23日 19時) (
レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
あか(プロフ) - 雷世＞まじかよ・・・１位とか私100年かかっても無理だわｗｗ バーチャル少女さん＞神じゃないですよ紙ですよｗｗ 続編、今のところ作る予定ですー！ (2012年6月30日 20時) (レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
雷世(プロフ) - 学力テストは１０位以上でおｋ何だけど期末は１位じゃないとというね・・・(´・ω・｀)つか今度から全教科８５点以上取らないと買ってもらえないという仕打ち・・・ (2012年6月29日 21時) (レス) id: b8f8948618 (このIDを非表示/違反報告)
あか(プロフ) - 雷世＞あれ、10位はだめなんだっけ！？てかうちの学校、学年順位とかまだ出てないんだが・・・成績出たら出るかなぁ (2012年6月29日 20時) (レス) id: 537650310a (このIDを非表示/違反報告)
雷世(プロフ) - どっちもあったよーな・・・← あ、学年順位１０位でゲーム買い損ねた＼(^o^)／ (2012年6月29日 19時) (レス) id: b8f8948618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あか | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akanekazemaru
作成日時：2012年2月20日 20時
