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優「僕、医者になれるのかな・・・・」
それ以前に、生きれるのかなって苦笑いをする優輔。
A「どうだろう・・・・それは優輔の運次第だよ。でも・・・・まだ優輔は生きてる。生きてる限り、夢を持つことはできるし、叶えようとする努力もできる」
死んで、何もなくなるよりどんなに辛くても生きている方が幸せだ。
A「だから、生きている限り、諦めてほしくない」
生きることも、夢を追いかけることも・・・。
優「でも、不安で・・」
A「不安にならない人なんていないよ・・・・これは私がそう思ってるだけ。結局は優輔の人生だもん。でも私は、優輔に生きていてほしい。お父さんとお母さんもそう思ってる・・・それだけは忘れないで」
どんだけ綺麗ごとだと思われようと、それだけは忘れてほしくなかった。
もう、大切な人を失うのはこりごり。
優「・・・うん」
不安だよね・・・・まだこんなに幼いのに、明日が来るかもわからないことを身に染みて感じているんだ。
A「また、二人でゲームしよ。次やる時はもう1対1だから負けないよ」
そう笑って言うと優輔は頷いて、僕も手加減しないからって笑う。
また悲しみの涙が一つ、
不安の涙が一つ、
死の恐怖の涙が一つ、
零れ落ちる・・・・。
_________
冴島side
健「花火、見たかったなぁ」
健太郎君の病室で親子の会話を聞きながら観察をしている。
母「でも、しょうがないね」
そんな会話を聞いて、見せてやりたいなって思った。
冴「ここからも見えますよ。窓から、ほんの少しですけど」
父「ほんとですか?」
冴「少しベッドを移動させましょ」
その時ちょうど雪村さんを見かけ声をかける。
ベッド動かしたいことをいうと、フライトの記録つけないとって言われる。
冴「それはあとでいいから。点滴お願いね」
少し嫌そうな顔をしながらも手伝ってくれる、雪村さん。
雪「あそこまでしてあげてたらナースの仕事ってきりがないと思うんですけど」
ベッド移動を終え、STAFFSTATIONに戻るとフライト記録を書いている雪村さんに言われる。
冴「うん・・・雪村さんはフライトナースにとって大切なことは何だと思う?」
雪「現場での判断力、経験、迅速に動ける体力」
冴「そうね・・・で、実際どうだった?今日やってみて」
雪「あのお母さんがパニック起こしちゃって・・・大変でした」
冴「誰もパニックにならない現場なんてないわ」
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作者名:隆佳 | 作成日時:2017年9月23日 22時