ドンピシャ ページ23
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「 “持って行く”って何？どういうこと？？」
翔ちゃんの疑問は、この体育館にいる私と本人以外の全員の疑問だろう。
近くにいる人たちから視線を感じるけど、種明かしは実際に見てからの方がいい。
「お前はただ、ブロックの居ない所にマックスの速さと高さで跳ぶ。そんで全力スイングだ。
俺のトスは見なくていい、ボールには合わせなくていい」
「ハァ！？ボール見なきゃ空振るじゃん！」
「かもな！！」
「うぉい！？」
「でも…、やってみたい」
いつになく真剣な表情の影山に、翔ちゃんも静かになる。
そして、ゆっくりと頷いた。
提案した私が言うのもなんだけど、いくら影山と言ってもそんな簡単にできるものじゃない。
でも、翔ちゃんの跳躍力とスピード。
今はまだ技術がない翔ちゃんのそれを、影山のずっと理想だった速いトスを活かせる一番の攻撃は、これしかない。
「まだ何かやるつもりか？
王様の”自己中トス”なんて誰も打てないってば」
「だよねー！」
『それはどうかな』
月島と山口のバカにした言葉に呟くように口に出せば、肩をつつかれて振り向いた。
そこにいたのはスガ先輩。
「影山のやつ何するつもりだ？
少なくともあのトスじゃ今の日向が合わせるのは無理だぞ」
『言葉どおり、持って行くんですよ』
「んん？」
『まあ見てくださいって！あの２人ならきっとできますから！』
ほら！とコートに視線を促して視線を戻す。
サーバーは大地先輩。
「ナイッサー！」
「一本！」
「ふぅー…」
目を閉じて深く息をはく影山。
目を開くと、すごく集中してるのがわかった。
ﾋﾟｰｰｰｰｯ
「ナイスサーブ！」
サーブはネットの上を通り過ぎ、影山たちのコートに入る。
さあ、ここからだ。
─────見ろ 見ろ
ブロックの位置は？
ボールの位置は？
スパイカーの位置は？
次にどう動く？
どこに跳ぶ？
コイツのジャンプのてっぺんはどこだ？
──────今！！
この位置！
このタイミング！
この角度で！！
ﾄﾞｯ
ダァンｯ
翔ちゃんの全力で振り下ろしたスパイクは、誰も反応できずにコートに落ちた。
「───！よしっ！」
『ナイスキー！！』
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れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
