一歩 ページ14
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数日後の早朝練。
早朝練の初日からは交互に迎えにきてくれていて、今日はスガ先輩と体育館に入る。
2人はもう対人を始めていた。
『２人ともすこし息きれてません？』
「いつからやってるんだか…」
『とりあえず、ドリンクとタオル用意してきますね』
ジャージに着替えてからドリンクを作る。
汗の量からドリンクの濃さを調節しタオルを用意していると、どこからか歌が聞こえてきた。
「ちーこく遅刻ー、いーそいでいたらー、
食パンくわえた美少女とドーン☆」
『ドーン☆
…なんてね、何バカな歌うたってんの？』
「っおわ！？」
軽くぶつかっていって声をかけると、大げさなくらい驚いてこっちを見る龍。
今すごくニヤニヤしてる自信ある。
「っな、な…！今すぐ忘れろ！」
『えー？』
抗議しながらドリンク持ってくれる龍に感謝して体育館の扉をあけると、まだ対人を続けている2人。
『まだやってたんだ…』
「まだって…、スガさん、これどんくらいやってんすか？」
「俺たちが来てから15分経ってる」
『その前から続いてたみたいだけどね』
「ゲェ！」
その合間も影山の強いスパイクをきれいにあげ続ける翔ちゃん。
時折もれる苦しそうな声に、タオルを持っていた手に力がはいる。
…もうそろそろ、
「そろそろ限界だろ！」
影山も同じことを思ったらしい。
しかし、翔ちゃんはちがった。
「もうこれくらいで」
「まだっ！！ボールッ…、ゼェッ ハァ ゼェ…落としてない！！」
「！！(このっ…！！)」
バシッ
影山はついに痺れをきらしたのか、大きく打ちつけた。
ボールは翔ちゃんの大きく後ろへ飛んでいき、思わず頭を抱える。
『バ影山ァ…！』
「うわっ 性格悪っ！とれるかっ」
私たちの言葉でハッとしたらしい影山は、どうやら自分でも無意識だったらしい。
スガ先輩がポツリと呟く。
「…日向の運動能力、中学ん時から凄いよな。
でもそれとは別に、日向には“勝利にしがみつく力”がある気がする」
…恵まれた体格…、優れた身体能力…
そういうのとは別の武器。
“苦しい、もう止まってしまいたい”
そう思った瞬間からの、
一歩。
その瞬間、翔ちゃんはボールの下に滑り込んでボールをあげた。
ズシャ─────ｯ！
「ぎっ！」
「あがった！」
「スゲーぞ日向ァ！」
本当に翔ちゃんには驚かされる。
やっぱりうちに来てくれてよかった。
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れおすけ(プロフ) - ライチさん» 嬉しいコメントありがとうございます！また岩ちゃんとの両片想いを楽しんでください☺️ (9月11日 18時) (
レス) id: 62ab6277f9 (このIDを非表示/違反報告)
ライチ(プロフ) - コメント失礼します!!思わず一気読みしたのですが途中、『仁科ちゃんと岩ちゃんもう付き合えよ!!!』って夜中なのに思わず叫びそうになっちゃいました...ww続き楽しみにしています!! (9月8日 1時) (レス) id: b468f3d3be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れおすけ | 作成日時：2023年8月5日 2時
