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「はじめまして、Aちゃん。これからよろしくね」


来週から自分の担任になるという教師から
挨拶をされ、おおまかな説明が終わったところで。
ふと誰かの視線を感じた。

「あら零くん」と教師が声をかけた先には、
さっきの視線の持ち主が立っていた。




(………外国人?)




日本では珍しい褐色の肌。透き通った
アイスブルーの大きな瞳が
真っ直ぐに私を捉える。綺麗な子だと思った。





(ーーーーーーーー…あ)





『オイ、なんだよその目は…
文句でもあんのか』




フラッシュバックされる"男"の影が、
目の前にいる彼へ重なってしまった。

怖くて、逃げたくて、





「え、…っ、おい!」




笑って挨拶をしてくれようとした彼を無視して
その横を黙って通り過ぎた。青白くなる自身の
顔色を見られないように、必死に俯きながら。




(……いつになったら、)




解放されるのだろうか。




━━━━━━━━━━━━━━━



「ねえお母さん。その人誰?」



物心ついた時から既にお父さんという存在は
いなかった。綺麗で美人なお母さんは
時々知らない男の人を連れてくる。



「A、今日からAのパパになる人よ」




全く知らない大きな男の人。お母さんはその人に
腕を絡めてうっとりと見上げながらそう言った。
私なんて視界にすら入っていない。



「………」




私は邪魔者なのだと、その時分かった。
それでもお母さんと離れるのが嫌で
必死にその人を好きになろうと努力したのだ。



「なあ、またやらかしちまってさ…
少しでいいから貸してくれよ」

「もう仕方ないわね、」




男は大抵夜になると帰ってきて、
酒の匂いを漂わせながらそう言うと
決まってお母さんが財布から何枚か札を渡す。

子供の私から見ても、
彼がそういう人なのだと理解した。









「ーーーーーーーオイ、お前
余計なこと言ってんじゃねえよ…」




「お母さんはあの人に騙されてる」と母に訴えても
「彼はそんな人じゃない」と強く叱られるだけ。


挙句の果てには男にバレてしまい、頬を叩かれた。

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てな(プロフ) - まゆさん» わーありがとうございます!気づくの遅くなってすみません…!感動していただき嬉しみです(´∇`) (2019年3月10日 22時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 完結おめでとうございます^_^面白かったです^_^最後は、すごく感動しました!これからも、頑張って下さい^_^ (2019年3月7日 14時) (レス) id: 406c27ad01 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - かずささん» ありがとうございます!結構端折ってた部分もあったので過去エピソードとか結婚後のお話を時間があったら書いてみたい!!と思ってます(゜▽゜) (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - れいさん» ぴえありがとうございます〜!50話を超えてしまったので気が向いたら続編を作ってみたいなとか思っております… (2019年2月1日 23時) (レス) id: 46f0755694 (このIDを非表示/違反報告)
かずさ(プロフ) - 私も結婚後の生活の話が読みたいです!できるならお願します! (2019年2月1日 22時) (レス) id: 189adfe0dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:てな | 作成日時:2019年1月20日 0時

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