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「…………か、……しく…ん」
掠れた苦しげな声が
俺の思考をシャットアウトさせた
Aがゆっくり、と瞼をあげて
俺を見上げる
どこまでも美しい仕草に
俺は無情にも悲しくなった
「A…………A…」
ぎゅう、と抱きしめる
無駄なんかじゃない、
大切な女の子の小さな体を
「……………ごめ、んね…」
彼女は、どこまでも優しい
傘がない男の子に傘を渡して、
腹を空かせた俺に、お弁当を作ってきてくれた
そんな優しい彼女だからこそ、
悲しいのだ
俺には、わかっていた
「こ、ろして…………」
あの時、俺があんなことを言わなければ、
そんな後悔も、
彼女の左腕の印のカウントダウンと共に消えていく
「…死なせない、死なせないよ」
お前が死ぬくらいだったら、
俺が
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作成日時:2018年3月18日 20時