マフィアが異世界に飛ばされました。。【文スト】【鬼滅の刃】

那多蜘蛛山 山中にて(拾弐) ページ14

「うえっへｪ…任務以外でこの数の死 体を見たのは人生で初かもしれないｨ！」




山の中を宛もなく走り抜けるAは過ぎていく景色の中に映る夥しい屍の数に驚いていた。




''ヨコハマ''では名を馳せているかの有名なポートマフィアに所属しているAでさえ、この死 体の数は量産した事が今の所ない。






(それにしても…鬱陶しいなｧさっきから…)






背後に感じる微かな気配にAは眉間に皺を寄せた。




何時もなら追う側の立場であるAにとって追われるという事は、不愉快なのである。





正体を窺う為に視界を広めてみたが相手も気配を慎重なのか正体を突き止める事が出来ずにいた。




渋々諦め前を向き、正体不明の相手を撒こうと脚に力を入れた瞬間____





「____蟲の呼吸____蝶ノ舞 戯れ」





誰かが(何かが)一瞬でAの間合いに入り込んできた。




「(うわｯ！早ｧ！！)」




「____あれ？、当たったと思ったんですけど…躱されちゃいました？」





「いいやｧ、心配ご無用…一発掠っちゃってるやｧ」




いつの間にか前方に居る人物を確認してから
浅く斬られた頸動脈付近を手で覆うAに''親切に教えてくれるなんて、優しいんですね''と笑うその人物______



蝶の紋様に蝶の髪飾り、右手には細身の特殊な形の刀を持つ。
頸を斬らずに鬼を殺 す隊士____鬼殺隊 蟲柱 胡蝶しのぶである。

那多蜘蛛山 山中にて(拾参)→←那多蜘蛛山にて(拾壱)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す