2冊目 中 1 ページ2
目を閉じた向こう側が眩しくて目を開けた。寝ていたらしく身体を起き上がらせた。
大空「ん？ここは……(オレ、死んだはずじゃ無かったか？)」
見知らぬ者「ここは、時の狭間。キミは死んでるよ」
人の気配を感じなかったので驚きつつも声の主を見た。目元だけのマスクを付けて白いベールを被り柔らかな素材のワンピースの着こなしていた。左足首にはアンクレットを付けている。
大空「やっぱり死んだんだ(ならどうしてここにいるんだ？)」
見知らぬ者「ええ、本当はもっと長生き出来るはずだっんだけど、どっかの誰かさんのバカが仕事を適当にやったせいでミスったんだ。今、呼んで来るから」
大空「あ、うん。わかった(それにしても、誰なんだアイツ)」
大空は心を読まれても気にしていなかったが、流石に先程から会話している人の事は気になった。
自身の周りは、上は大空で足元はくるぶしまでの透き通り虹色に輝く水、歩くと足元に貝が当る。
大空「海、貝、虹……皆元気にしてるかな？」
心配そうに空を見上げていた。
見知らぬ者「ああ、ごめんね。なんか今、あなた以外にもう1人間違って早死させて今話しているみたいなんだよ」
大空「早死ってどれくらいなんですか？」
見知らぬ者「うーん……確か16,7歳だったかな」
それを聞いた大空は眉間に皺を寄せた。間違って済む話ではない。
大空「(オレよりも若いか……)ねぇ、キミは何者なの？」
見知らぬ者「アタシは、ここの空間の主。今から来る奴はアタシの部下で名前はスフルって言う奴さ」
大空「ふーん。キミは空間の主で事の発端はスルフね(空間の主の名前は……聞いたらなんか危なそうだな)」
空間の主「そうそう、分かってくれて嬉しいよ」
空間の主は嬉しそうに笑っていた。
大空「で、何時になったら来るの？」
空間の主「そろそろ、来てもいいはずなんだけど……ちょっと見て来るね〜」
そう言うと空間の主はふわりと消えた。
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作者名：cranio | 作成日時：2018年4月26日 22時
