【SLAM DUNK】山王工業のもう１人の天才 Ⅱ (ページ12)

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BLAKE TIME ページ12

大きな盛り上がりを見せて前半は無事終了

Aは沢北やバスケ部メンバーと一緒に昼ごはんを食べることになった。まぁ高校となると家族で食べる人はあまりいないものだしバスケ部は寮生活が多いからそもそも親は見に来れない

『これ、頑張って作りました』

「えー！！すげぇな蒼月…！！美味そ〜！！」

Aが控えめに弁当の蓋を開けてそれを見た周りの人は感嘆の声を上げた。学校の食堂のおばちゃん達と頑張って晩に仕込み、朝から作ってきたのだ

お重の中にはおにぎりは勿論定番の唐揚げやハンバーグ、ポテトサラダにミニトマトやブロッコリー、卵焼きなどがカラフルに盛り付けられていた

「すげぇ…え、これ全員分か？」

『そりゃあ一部のみだと可哀想じゃないですか』

当たり前ですよね、と呟いてタコさんウインナーを摘み上げたAだったが他のメンバーは絶句していた。
実行委員で前日の遅くまで打ち合わせがあったのに、大量の弁当まで？？

「…出来すぎたマネージャーだな…」

「深津はとんでもない奴を見つけましたよねほんとに」

『そんな事どうでもいいですから早く食べてください。先程から沢北や加賀海さんが食べまくってますよ』

「お前等…！！フライングすんな！！」

お弁当争奪戦を繰り広げる部員達を見つめながらAは静かにその様子をおにぎり片手に眺めていた

あんな量とは言われたもののおばちゃん達が殆どしてくれたようなものだ。特に俺は何もしていない

「…蒼月」

『深津さん』

Aの隣に深津がやって来て腰を下ろす。深津も昼ごはんを堪能しているらしく紙皿の上に色んなおかずをしれっとのせていた

『どうですか？』

「…悪くないベシ」

リスみたい顔で言われたのが何か面白くてAはついつい笑ってしまう。悪くない、それは深津さんなりの旨いの表現なのだろう

『さっき凄かったですね。不動の深津さん』

「…不動はちょっとどうかと思うベシ」

『動じない深津さんをよく表してると思ってますけど』

深津さんはふと食べるために動かしていた手を止めてAを見た。Aも急に黙られて驚き口を閉じてしまう

『どうかしましたか？』

「さっきの応援…聞こえてたベシ」

その言葉を言われて思い出したAは恥ずかしそうに頬を染めた。聞かれてたのか…

深津はそんなAの頭にそっと、手を伸ばした