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170話 ページ10

「おっ、ナイス」


「意外と盾に使えるな、これ」


「…角のおかげでトリオン量が多いせいでしょ。トリオン差が結構ないとそれ難しいから」


エネドラはスコーピオンをシールド代わりにし、私への攻撃を防いだのだ。このスコーピオンの盾を壊せないとなると、さっき攻撃してきた攻撃手(アタッカー)はそんなにトリオンはないな。


「く、くそぉぉぉぉ!」


「ヤケクソになっても意味ないぞー」


あっさりと倒す。互いに正面を向いて戦っているはずなのに隙だらけだ。


「おーい、さっきから位置バレバレだから」


「う、うわあああ!」


「戦略も何も考えていない…いや、考えてはいるけど頓珍漢なことでも考えてるのか?そんなバカに射手(シューター)は無理だろ」


「そ、そんな…!」


こんな感じに遊んでやった後、残りは向かってきたところを瞬殺。スナイパーは撃ったら位置が即バレるので、即落とす。最後の方は顔が死んでいた。


「楽勝だったな」


「…大人気ないな」


「あ、風間さん見てたんですか」


ブースから出ると、風間さんがいた。大人気ないと申されましてもねえ…私、大人じゃないし。エネドラはそうかもしれないけど。…って、そういう問題じゃないな。


「何故C級と本気で戦った?最初の方は遊んでいたようだが…」


「ああ、それはですね…」


「くそっ、お前のせいで!」


そんな声が聞こえた。ブースの中からなのに、ここでも聞こえるとは。一体どんな大声を出しているのやら。


「…なるほどな。何となく、事態は分かった」


察しの良い風間さん。あの一言だけで仲間を何も悪くない一方的に攻める最低野郎がいるということを分かったのか。流石だ。…まあ、太刀川さんなら分かってなかっただろうけど。


「お前達」


「あ?何だよ!」


…おいおい。こいつら、私だけに留まらず、A級の人も知らないのか…?どれだけ自分中心なんだ。オペレーターの存在まで知っているわけだし、既に隊を作っているし、エネドラやヒュースと同時期に入った新人ではなさそうなんだが…


「負けたのは自分の実力が足りないからだ。誰が悪いというわけでもない」


「知るか!何も分かってねえガキは黙ってろ!」




…言ってしまった。こいつら、バカだわ。もう救えない。終わったな。

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設定タグ:ワールドトリガー , ワートリ , 三輪秀次   
作品ジャンル:恋愛
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柚宇 - 間違えました「気長」でしたね (2023年3月10日 16時) (レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
柚宇 - とっても面白いです!更新、気楽に待ってます!頑張ってください!! (2023年2月10日 7時) (レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 一気読みしました!!すごい面白いです!!続き楽しみにしてます頑張ってください!! (2023年1月29日 15時) (レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» 大変お待たせ致しました!更新しました! (2021年8月18日 23時) (レス) id: d0e5b1f7e4 (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - 三輪くんと主人公の関係が今後どのようになっていくのか楽しみです。めっちゃ面白い。首を長くして更新待ってます…!! (2021年6月6日 3時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葉月 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/  
作成日時:2020年8月23日 0時

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