【ワートリ】黒の救世主 5【三輪秀次】

165話 ページ5

「やっほー、日高…って何やってるんだ？」


「麻雀」


「麻雀できるのか？」


「まあね」


米屋と出水の登場だ。…私は今、非常に嫌な予感しかしないのです。


「太刀川さんが麻雀やってるんだけど、ルール知らねえから付き合えないんだよな…」


「最近、秀次も麻雀を始めたっぽいぜ。スマホ見たら、麻雀の解説サイトっぽいの見ながらアプリで麻雀やってた」


三輪…お前、結構ハマってたりする…？自分で調べてる上にアプリまで入れて…


「ということで、おれにも教えてくれ」


「オレにもな」


…うん。知ってた。


****


「ツモ！これで何点だ？」


「あー、うん。2000点」


「ショボっ！」


「だって、立直(リーチ)と面前自摸(メンゼンツモ)しか役がないし」


「何それ？」


そう言われると思っていたので、解説した。リーチは既に彼らは知っている。ポンなどの鳴きをしてなければ、後1枚という時に「リーチ」と宣言して上がると貰える役だ。面前自摸(メンゼンツモ)は同じく鳴かずにツモで上がると貰える役だ。


「…で、もし出水がポンとかしてたら、出水は上がれてない。どっちも鳴いたらできない役だからね。形ができても役が無いとダメ。これが無役ってやつ。上げれないときね」


「何それ、難しくね？」


「慣れれば分かる。アプリでやれば無役は表示されるから、分かってくると思う。まずはアプリでやるのがおすすめ。役とかも自然に覚えてくる。分からないやつは調べればいいし」


初心者に鳴きをおすすめしない理由がこれだ。無計画にやると、役が無くて上がれなくなるのだ。作る役が決まっていればいいが、初心者はどんな役があるかなんてほとんど分かっていない。だから慣れるまでは鳴きなしルールでやるのだ。


「次やろうぜ。何かかっこいい役とかないのか？」


「うーん…かっこいい役は初心者にはおすすめしないからな…そこそこので良ければ見せるよ。この手牌なら狙えるし」


「おお…！」



エネドラまでもが乗り気である。…男子ってそういうものなんだろうなあ。

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