190話 ページ30
「…お前、さっきからその顔怖い」
「だってさあ…」
ニヤけ顔が相当不気味に見えたのだろうか。出水が小声でそう言ってきた。だが、抑えることはできないので表情は続行した。ただ、玉狛第二と二宮隊には見えないように隠しながら、だが。
「お前、これも知ってるのか？」
「勿論。いやあ、面白くなりそうで…」
この展開も知っている私はただただワクワクした。いいぞ、もっとやれ。見たいなことしか頭にない。
「次って二宮さん達とやるんだっけ？」
「あっ、はい。そうですね」
そう修に訊いた出水の表情はあちゃーといった様子だった。今の駆け引きで玉狛第二が隠していた作戦がバレたと思っているのだろう。残念ながら、完全にそういうわけではないんだよなーとは言えない。言いたいけど、未来が変わるとややこしくなる。
「次も面白くなりそうですね」
そう言って、私はお肉を貪った。美味しい。目線はするが、気にしている余裕はない。大方、誰の目線かは分かっている。
「面白い、だと？」
ほらね。二宮さんの声だ。さっきから私への目線もそうだ。私の言い方に引っかかりを覚えたのだろう。だが、これ以上語るわけにはいかない。
「ええ。面白くなりますよ」
「…」
自分達が勝つ気でいるからこそ、この態度なのだろうか。それとも、他の理由か。…いや、両方かな。
「推測ですが、マスターが気に食わないというのも理由の1つかと。例えば、実力を認めていないとか」
ありえそうだ。戦術も戦略も何も知らない、ただ
「……上がるぞ」
二宮さんが立ち上がり、会計へと向かった。どうやら話はここで終わりらしい。本編でも似たような展開だっため、私達の干渉があったとはいえ問題ないだろう。
「…」
二宮さんからの私をジッと見つめるような視線を感じた後、二宮さん達は店を後にした。…やっぱり、二宮さんは見透かそうとしてくるような目をするなあ。
私達は最後まで焼肉を堪能した。
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柚宇 - 間違えました「気長」でしたね (2023年3月10日 16時) (
レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
柚宇 - とっても面白いです！更新、気楽に待ってます！頑張ってください！！ (2023年2月10日 7時) (レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 一気読みしました！！すごい面白いです！！続き楽しみにしてます頑張ってください！！ (2023年1月29日 15時) (レス) @page31 id: 619c9e8827 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» 大変お待たせ致しました！更新しました！ (2021年8月18日 23時) (レス) id: d0e5b1f7e4 (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - 三輪くんと主人公の関係が今後どのようになっていくのか楽しみです。めっちゃ面白い。首を長くして更新待ってます…！！ (2021年6月6日 3時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/3f2cc79ad91/
作成日時：2020年8月23日 0時
