【ワートリ】黒の救世主 5【三輪秀次】

177話 ページ17

「風間さ…風間さんも麻雀ですか…？」


「やるか？」


三輪、登場。書類を手にしているから、用事があるらしい。だが、書類を机の上に置いて麻雀卓へ。やる気なのか…


「本当皆、麻雀好きだよね…」


「教えたのはお前だろ」


「いやまあ、そうなんですけど」


確かに教えて広めたのも私が元である。けどさ、この短期間にこんなに教えることになるとは思ってなかったよ…私も別に強いわけじゃないし、点数の計算なんてシスに頼りっきりだし…


「そういえばエネドラ、そっちにこういう娯楽はあるの？」


「あるけど、オレはあまりないな。こっちほど娯楽はないしな。麻雀みたいなのはなかったはずだ」


娯楽が少ないのはちょっと悲しいな。でも向こうの世界は娯楽をしている暇さえないのだろう。こっちが平和な方なのだ。危機感もないほどに。


「お前の隊はいい加減にできたのか？」


三輪がそう言った。…一応、気にしていたのか？


「ついさっきできた。オペレーターを確保したからね。もう1人くらい欲しいところではあるけど…」


今の彼女では処理が追いつかない可能性がある。まずは2人で慣らしていく。ゲームのオペレーターをやったことがある人なら分かると思うけど、オペレーターの仕事は非常に大変だ。常にレーダーを見て相手の状況を把握、マーカーをつける、バッグワームで見えない相手の位置を推測などなど…言うだけなら簡単だが、実際は忙しすぎる。


「A級を目指すか？」


「勿論。遠征までにはどう頑張っても間に合わないけど、私たちはどうせ特例で行ける。今からランク戦も無理だし。目指すのはそれが終わってから」


しばらく先にはなってしまうだろうけど。でも、個人でのポイントは私もエネドラもA級相当になっているだろう。…まあ、私はA級とずっとやってたせいで、既にそれに近くはなっているんだけども。


「…麻雀が終わったら、俺と勝負しろ」


「はい？」



…三輪よ、さっきまでの質問からいきなりそれですか…



前後の繋がりがないから困惑するしかないけど、その勝負を受けたのであった…

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