【ワートリ】黒の救世主 5【三輪秀次】

173話 ページ13

「…問題児じゃん！ここまでオペレーターの話を聞いてないとは…」


「オペレーターの腕はそこそこいい。宝の持ち腐れだな」


「本当…あのまま放置しなくて正解だった…！」


「だな。引き離して正解だぜ」


多分、こいつらは反省しないだろう。自分達が正しいと思い込み、謹慎が解かれても何も変わらないだろう。また彼女のような気弱なオペレーターが被害に遭うだけだ。あいつらの動向にも気を配らないとな…


「そうか。これでやっと正式な隊が組めるのか」


「そうですね。後は3人で手続きとかですね。まだ彼女とは何も話してないので、そっちからになるでしょうけど」


オペレーターを奴らから引き抜いたとはいえ、彼女の承諾は全くもらっていない。まずはそこからだ。彼女をあの隊から引き離すことが先決だったので、彼女の承諾が得られない場合には無理に組むつもりはない。優秀だし、勧誘は続けるだろうけどね。


「謹慎を解いたら強制的に誰かの弟子にさせた方がいいでしょう。特に厳しい人の。女だと舐められる可能性が高いので、できれば男性で」


「…誰がいる？」


「パッと思いついたのは忍田さんと風間さん…ですね。射手(シューター)には二宮さん、狙撃手(スナイパー)は…荒船さん…？」


厳しい人、誰がいたっけ…と考えを巡らせ、思いついた結果である。難易度が高いのは二宮さんだろう。才能も見込みもないので、即断られそうだ。


「難しいだろ」


「ですよね…でもひとまず1度、忍田さんあたりにでも厳しく教育させた方が良いのでは…？」


「そうだな」


弟子にしなくても、とりあえずその腐った精神を何とかしないとどうにもならない。よって、厳しい人に1から叩き直してもらわなければ誰の弟子にもなれないだろう。まずはそこからだ。


「例のそのオペレーターを連れてきたらどうだ。俺も少し会ってみたい」


「あー…じゃあエネドラ、連れてきてくれる？」


「オレがか？…まあ、暇だし行くけど」


「助かる」



さて、私はちょっと用意をしますか…

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