10日目 ページ10
「…?」
教室に入ると、何故かいつもと違う、なんだか、ヒソヒソと噂話をしていたのだ
「勇気、何かあったの…?」
「…さぁ?」
「…」
元気がないし、なんだか思い悩んでいるようだ。それに、周りに人がいない、勇気らしくない
「どうしたんだよ、なんか今日、お前変だ」
ランドセルを机に置き、顔を覗き込む、クラスメイトの視線がとても痛い、だが、そんなの気になんてしていられない
「俺と…あんまり関わらないほうがいい」
そう言って、顔を背けた。いきなり過ぎて戸惑った
「神宮寺、こっちこいよ!」
「あぁ、勇気、行こうぜ?」
そう呼びかけても、全く反応しない、無理やり連れて行こうと腕を掴んだが、力強く拒まれ、手を振り払われてしまう
「勇気…?」
「いいから…行けよ」
「…どうして」
強く拒まれ、Aは1日元気を失った。他のクラスメイトの呼びかけなど、受ける気など起きず。ただ。悪いことをしてしまったのだろうか?と心当たりを探すのみ
「神宮寺、あんま勇気に関わらないほうがいいぜ」
「なんだよ、友達にそんな酷いこと言うのかよ」
放課後、勇気とどうにかして仲直りしようと試みるAに痺れをきらし、クラスメイトは良かれと思ってそう提案した。彼の反応から見て、どうやら状況がわかってないらしい
「今日のみんなは変だ。なんで勇気を避ける?女子もクスクス笑ったり、気持ち悪がったり…」
「お前、本当に知らないんだな」
グラウンドの片隅で、Aを囲んで説明をした
「勇気の家、オネェバーで、しかも貰い子なんだって」
「キモいよなー、ホント、勇気もオネェだったりしてー」
「それはヤバイ!!オネェうつる!!」
その酷い言い様に、昨日までの光景が嘘のように思えた。馬鹿みたいだ。
「お前らの方が気持ち悪い」
「は?なんだよ、それ」
そのトゲのある言葉に、小学六年生の少年たちは本気で怒った。
「昨日まで楽しく遊んでたのに、家がオネェバーで、しかも貰い子だと知った途端態度を変える、お前達の方がよっぽどキモい」
「なんだと!」
「っ…!!」
Aと、その場にいた三人の少年は取っ組み合いになる、服を引っ張ったり、叩いたり、可愛らしい喧嘩だが、彼らからしてみれば大層なことだ。
「喧嘩は良くないよ!!辞めてよ!」
1人の少年が止めに入るも、止まらない
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キツネ(プロフ) - 先生の一人称って確か「私」だった気がします! (2018年12月5日 8時) (レス) id: d9dc0794de (このIDを非表示/違反報告)
あみゅ(プロフ) - もうもう最高の小説です!!これからも頑張ってください!! (2018年12月4日 15時) (レス) id: 32b3f29cf2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぶ - 関連作品の項目に出ていて気になって読んでみたのですがとても面白かったです!これからも頑張ってください!! (2018年12月3日 17時) (レス) id: 45b49dcaaa (このIDを非表示/違反報告)
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