13日目 ページ13
「…っ」
ガンガンの頭が痛んだ。布団から出たくなくて、ただ。頭の痛みに耐えるのみ
「こんな時に…」
独歩が学校に出向き、喧嘩のことを大人たちで話していた。だいぶ荒れてたけど、独歩さんは強かった。こんなボロボロなのに、頼りになるんだな…と見直した。
勇気は相変わらず。クラスで浮いてて、一緒にはぐれ者として、割と楽しく過ごしていた。
「A、どうしたんだい?」
「…叔父さん…頭が、痛い…」
寂雷はAの顔色を伺い、そして診察を始めた。熱はないものの、顔に血色がない、何かストレスになることがあったのだろうか…?
「…私が無力なばかりに」
辛そうに痛みに耐えるAの頭を撫でる、Aは、大きな目で叔父の胸を痛めて苦しそうな表情を見る
「叔父さんは無力じゃない…僕が、弱いから…」
たまに起きる発作だ。病状は様々、頭痛、吐き気、腹痛、発熱…日によって変わり、1日休むとすぐに良くなる、薬も飲ませるわけにもいかず。ただ。Aの気持ちが落ち着くまで待つしかない
「今日は休みなさい」
「でも…」
ベッドから起き上がろうとするAを止め、布団に戻す
「私は君の無理する姿を見たくないんだ。わかっておくれ」
「…はい」
叔父の表情を見てしまうと、何も言い返せなくなった。
「仕事へ行く前に君に譜を送ろう」
「…ありがとう」
優しい低音、気持ちいいほど耳に入ってくる愛の呟き、その愛が嘘でも、彼にとっては一番効く薬なのだ。
「かあさん…」
「…」
目をつぶり、ウトウトし始めているAの前髪を優しく搔き撫でる
「行ってくるね」
小さなおデコにキスを一度し、仕事に向かう、スマホを取り出し、一二三に連絡を入れた
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キツネ(プロフ) - 先生の一人称って確か「私」だった気がします! (2018年12月5日 8時) (レス) id: d9dc0794de (このIDを非表示/違反報告)
あみゅ(プロフ) - もうもう最高の小説です!!これからも頑張ってください!! (2018年12月4日 15時) (レス) id: 32b3f29cf2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱぶ - 関連作品の項目に出ていて気になって読んでみたのですがとても面白かったです!これからも頑張ってください!! (2018年12月3日 17時) (レス) id: 45b49dcaaa (このIDを非表示/違反報告)
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