13.厄日的な ページ15
『あー、朝だ…』
私は今日の朝は生きていられている
昼、夜はどうかわからないけど、今を生きていられるだけまだマシか
私は無駄なことを考えながら、頭を手櫛で梳かした
しばらくソファに寝転んでいると、何だか珈琲が飲みたい気分になった
ゆっくりと立ち上がり、鼻歌を歌って珈琲をいれる準備をした
「じゃあ、僕にもいれてよ」
あの時に言われたあの言葉が、ふと脳裏をよぎる
そんな事、思い出しても意味無いのに
でも、それに答えたくなって、カップを二つ用意した
いつもより多めに注いだ珈琲を、自分の向かいのソファに置いた
私は、自分の目前にあるカップに手を伸ばし、一口だけ飲んだ
『…美味しい、のかな』
自分でいれると、いつも通りの味が分からなくなる
どうしてだろう
やっぱり、君に美味しいと言われなきゃ分からないのかな。面倒な人になってしまったね
『……全部飲んどこ』
一気に全てを飲み干すと、舌にちょっとした苦味が残った
カップを洗う時に、研君の微笑んだ顔が浮かんだ時には、流石に動揺してしまった
(私、まだ忘れられないのか)
それも佐々木さんに会ったからだろう
本当にひどいものだ
・
・
気分転換をしに、外に出たくなった私
財布とちいさな鞄を持って外に出た
行く先も決めず、フラフラと歩いていると、見たこともない小さな公園を見つけた
ゆっくりと歩を進める私
そこで、何やら面白そうな事が起こる気がしたから
そういうのには敏感なんだ
そこに足を踏み入れると、ベンチに青年が座っていた
私は、じっとその人を観察すると、彼は急にバッと顔を上げ、私を見つけるとニヤリと笑った
「おいお前、俺に付き合えよ」
『え』
嫌な予感しかしない
何にかを聞き返す暇なく、私は彼に引きずられていった
なぜだか、この人からトーカに似た匂いがしている
もしトーカの弟なのだとしたら、あの時研君と喧嘩した奴ってことなのだろう
むー、モヤモヤする。ひっぱたいてやりたい
私はそんな考えを浮かべ、ため息をついた
首根っこを掴まれながらズルズル連れて行かれるというのは苦痛だ
周りの人の目が痛い
白い目で見られているのがわかる
私はとりあえずポジティブにいこうとした
背中ら辺が痛いのはちょっと我慢ならないけれども
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黒狐(プロフ) - ファイトです！ (2018年10月11日 20時) (
レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
ペンシル(プロフ) - セイナさん» すみません、ありがとうございます！スランプ気味だったので、、更新頑張ります！ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 1c25c6a3e1 (このIDを非表示/違反報告)
セイナ(プロフ) - 続き更新しないんですか？この作品好きなので頑張ってください！ (2018年7月5日 1時) (レス) id: 7982c0411c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ペンシル x他1人 | 作者ホームページ：http://uranaimonsuto
作成日時：2016年6月1日 22時
