14話 ページ15
「さてと、もう怪我も治ったし病室は出てくよ」
まあ病室を出てくだけで同じ屋敷にはいるんだけどね
怪我の治った体で縁側に座りながらぼーっと空を眺める
こんなにゆっくりしたのは久しぶりかもしれない
そもそも怪我をしたのが久しぶりだし
「痛いなぁ」
思わず口から出ていた言葉
何が痛いんだろう
もう怪我は治ったはずなのに
「よーろずふじさん、」
ふと、つい先日聞いたばかりの声
顔を上げると目の前に整った顔
ねえ美男子がそんな距離感でいいの?
「無一郎」
「久しぶりにてあわせしてよ」
ね?と機嫌が良さそうに両手を体の前でふりふり
「せっかく柱合会議で近くにいるのに」
「担当地区近いんだし呼んでくれればすぐ行くよ?」
「いーから、今から戦ろうよ」
企むような目、いいじゃん楽しそう
無一郎は気合を入れるように髪をまとめあげた
「負けた」
むぅ、と頬を膨らまして不機嫌そうに大の字で寝そべる
その額には汗が浮かんでて映えるね、
「何回やっても勝てないんだけど、
今度こそって思ったのに」
やさしくないの
ってそりゃね、本気で来いみたいな顔したのは無一郎じゃん
「僕より歳上なんだしちょっとくらいは手加減してよいじわる」
「歳上っていったってたったの3つでしょ」
「え、萬藤さんて17歳?
胡蝶さんか甘露寺さんと同い年だとおもってたー」
不思議なことに無一郎は忘れることと忘れないことがある
上下関係に関しては記憶に残ってるみたいでちゃんとさんをつけてくる
「ねえそれって私の事もう少しおばさんだと思ってたってこと?」
「なにそれ曲解」
「きいただけじゃん、私に負けたからってそんなに機嫌悪くならないでよ」
ぶうぶうとふくれながら文句垂れまくりの無一郎
そういうとこはまだ子供だなー
私も子供だって?
いやいや、柱歴も長いからそれなりに大人と同等の扱い受けてるし
「あら、時透くんいらしていたんですね」
「どーも」
「ねえしのぶ、私今日無一郎のところいくから」
「は」
「あぁそう、ですか」
それじゃ、なんてひらひらと手を振ってそのままま門を出る
「ねえちょっと聞いてないけど」
「なに?負けた無一郎に優しい私がふろふき大根作ってあげようとしたのに」
「、、、ずるい、僕が食べ物に弱いの知っててやってるんだ、タチ悪」
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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月19日 6時) (レス) @page20 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白いです。続きが気になります。更新頑張ってください応援してます!! (2021年9月28日 21時) (レス) @page20 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - 将来の夢は推しの嫁さん» ご指摘ありがとうございます。校正で気付けなかったのでとても助かりました。今後ともよろしくお願い致します^^ (2021年1月4日 15時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
将来の夢は推しの嫁(プロフ) - 急にコメントすみません!猗窩座は上弦の参だったと思います!いつも楽しく読ませて頂いてます!頑張ってください! (2021年1月4日 15時) (レス) id: 4900f70c51 (このIDを非表示/違反報告)
白角(プロフ) - 日番谷冬獅郎が大好きな人さん» ありがとうございます。そう言っていただけると励みになります! (2020年4月8日 16時) (レス) id: b2271dc12b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白角 | 作成日時:2020年4月2日 12時