ハート乱用する系上司に日々苛ついています【文スト】

ハートが9個 ページ12

依然としてリードはこの手の中にある。何これ、背徳感ヤバいよ…？やばいけどそれ以上に命の危険を感じますね。怖いよ芥川くん。仮にも私上司なんだからその殺気はしまって、こわい。森見さん超怖い。やめてええ。

「ねーねー森見くん、これじゃあ私が犬みたいじゃないか」

不満気に唇を尖らせる幹部を写真に収めたい衝動に駆られた。顔がいい。とてつもなく顔がいいので絵になってしまう。つまり、これは不可抗力だ。私、悪くない。普段仕事さぼってるこの人のほうが余っ程わるい。あーゆーおーけー？

『…とてもお似合いです』

「え、君なんで写真撮ってるの?!それ、誰に送ったの!?」

…中也さんだけど。それから、自宅のPC。バックアップ大事。大事…だからってハッキングしたら書類が倍増だと思っとけやオラァ。

『中也さんです』

後者は拷問でもされない限り言わないけどね。いや、されても言わないか。まあ私がさらっと言うと幹部が頭を抱えてしゃがみ込んだ。リードに引っ張られて一緒にしゃがみ込む。いてて、腰が痛いなぁ。歳？歳なの？

「……いつもの仕返しかい？」

『いえ、幹部があまりにも御可愛らしかったので…衝動です』

私がそう、真顔で云うと真っ赤になる幹部。くるくる表情が変わって年相応の反応を見せるものだから、思わず見とれてしまった。うん、新鮮…だ。だけれど次も同じ手を使えるかどうかが…うーん。

「…に！任務！早く行こう！！」

さっきまで逃亡しようとしてたのが夢のよう！これからはこの手を使うか。うんうん。使ったとて2度も通用するのかは些か不安だけど、何とかなるよ。というかなんとかする。

『そうですね、行きましょうか』

これで駄目だったら配置換えを願おう。うん、あったかい温泉の近くとかがいいな。九州とか。温泉はいりたいぜよ。

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あずきいろ

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