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episode 114 ページ24







『…私、まだお兄ちゃんのこと嫌い。』

二階堂「…そう、だよね。」

『もう沙和ちゃん捕まったから言うけど、正直、お兄ちゃん変わっちゃったな。ってショックになった。』

二階堂「……。」

『今日だってそうでしょ。妹のこと大事に思ってるんだったら、点滴とかつけらんないでしょ、普通。』

二階堂「…うん、ごめん。…どうかしてた。」

『いま気付いたなら遅いよ。…今度引っ掛かるならもうちょっとまともな人に引っ掛かってよ。全くもう。』


正直、こんな事言うつもりじゃなかった。

だけどなんだか話し始めちゃうと、だんだん言いたい事が募ってきて、どんどん話を進めてしまった。

完全にお兄ちゃんも反省している様子だし、止めたい気持ちはあったのだけど、もう止められなかった。

こんなホテルの一室で警察を待ちながらする話でもないんだろうけど、こんな機会だからこそ話したかった。

むしろ、こんな機会だから話せたのかもしれない。


『…多分、これから先もお兄ちゃんとは今まで通りに過ごせない。妹に塩化カリウムの点滴繋ぐなんてさ。』

二階堂「ほんと、ごめん。」

『やっぱりなに奢られても、なに貰っても、作ったご飯食べても、許さないから謝らなくていいよ。』

二階堂「……。」


言い過ぎたか?と思ったけれど、された事に釣り合う文句だと考えたら、まだ言い足りないだろう。

だけど完全にお兄ちゃんは反省していた。

見た事がないくらい頭と目線が下げられていて、そろそろ許してやろうかな、とも思ったのだけど。

やっぱりまだ言い足りない。

だけどこれ以上言うと、沙和ちゃんの手を離してしまったお兄ちゃんのガラスのメンタルが壊れてしまう。

だから私は、これだけで話を終わらせようとした。


『…自分が何したか、分かってる?』

二階堂「分かってる。本当…反省してる。」

『…さっきも言ったけど、私これからもお兄ちゃんの事許すつもりなんてない。てか許せないと思う。』

二階堂「それは、もちろん。」


『…それでも良いなら、また一緒に暮らそうよ。』


こうやって結局はお兄ちゃんの事を、ほんの少しだけ許してしまう私は、きっと甘い人間なんだろう。

だけどその言葉を聞いて、少しだけお兄ちゃんの目線が私の顔に向けられて、また私は話を続けた。


『家賃も浮くし、ね。』

二階堂「……ありがとう。」


お兄ちゃんは、また私に頭を下げた。

…この姿を見て許してしまいそうになった私は、本当に甘いのだろう。

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そある(プロフ) - こんにちは。突然連絡をしてしまい、すみません!あなたの番ですの再放送をしており、この夢小説の内容が気になって、読んだ結果とても面白い、楽しいと感じました。完結おめでとうございます!作者さんにはとても感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。 (2021年7月10日 16時) (レス) id: c056380204 (このIDを非表示/違反報告)
橋本@かんな(プロフ) - 完結おめでとうございます!全話楽しく読ませていただきました。終わってしまうのが寂しいです…。作者さんには「ありがとう」でいっぱいです。お疲れ様でした! (2019年11月10日 10時) (レス) id: f44fa375d7 (このIDを非表示/違反報告)
ユーナ(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも陰ながら応援していました。とても読みやすく本当に面白くてキュンとして完結したのも少し寂しいです ただ本当にありがとうございました!この小説に出会えて良かったです (2019年11月10日 2時) (レス) id: cd6555e146 (このIDを非表示/違反報告)
がなと(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも楽しみに待っていた小説でした。本当に面白かったです! (2019年11月10日 1時) (レス) id: 9453040fcf (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 135話に誤字がありました。「同性」ではなく、「同棲」です。 (2019年11月9日 22時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:花火2016 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年9月5日 17時

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