【ツイステ】でかけよ、オンボロ寮(仮)

221.似た者同士 ページ21

ラギー「ありゃりゃ、こりゃまた見事に真っ赤ッスね」

『…なんか、恥ずかしいんであんまり見ないでください』


目が腫れていないか見せろ、と言われたので差し出したが
こうもマジマジ見られると恥ずかしくなる
触ろうとすると全部避けるくせに、唐突なこの距離は反則じゃないか？
顔ちっさ、目ェでっか、二重幅くっきり美少女か？？？


ラギー「はい、これ当てときな」

『んっ』


ペシっと目に当てられたのは冷えたタオル
突然すぎて落とすかと思ったが持ち前の瞬発力で落とさずに済んだ
受け取りはしたが冷えてるとなるとこれはあまりにも準備が良すぎる


(…初めからお見通しか)


「お手伝い」とやらは口実だったのだろうか
いや、チェカくんの相手は普通に押し付けたられてたアレは

恥ずかしいくらいに泣き散らかしたおかげでスッキリしてしまった

そして今は羞恥でいっぱい
よくもまぁあんな人目の前にしてぐずぐずに泣けたもんだ
穴があったら入りたい、切実に用意してほしい


ラギー「ま、仲直りできなかったら戻ってくりゃいいんじゃないスか」

『…やだなぁ、さっきの今で戻ってくんの』

ラギー「なーにをいまさら
あとアンタ、もう少し警戒心ってもんを持った方がいいッスね、ジェイドくんと言い気許しすぎ」

『…そうですかね？』

ラギー「うっわぁ…。まぁアンタの自由だけど人は選んだ方が身のためッスよ」

『はーい』


そんな他愛無い会話を繰り広げながら出口へと向かう
サバナクローの夜は本当に涼しい、外から流れ込む風は肌には少し冷たく感じる


(……もう真っ暗だな)



ラギー「んで、仲直りはできそうなんスか？」

『いや、感情ぶちまけただけなんでその目処は全く立ってないです』

ラギー「？、いや、ソレでいいじゃん」

『…どれスか？』


ラギー「いや、だから


監督生クンにも思ったまんまを言えばいいじゃないスか


レオナさんに言えんだから簡単でしょ

アンタら二人とも受け身だから拗らせるんスよ」



思っているより単純なんだぞ、と言われてしまった
受け身なんて考えてみなかったけど
言葉にされるとこれがどうにもしっくりきてしまう



『…頑張って、見ます』

ラギー「みますぅ？」



『…が、頑張ります！！』




ラギー「シシシッ、そうこなくちゃ♪」

『ラギーさん』

ラギー「？」



『ありがとうございます、バッチリ元気になりました』



ラギー「タダは癪なんで貸し１ッスけどね〜」

『わぁ、歪みないですね！！』

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