#27 ページ27
次のお店に行くまでの時間にランチをする事にした私たち。
「目黒くん、部長の言う通り本当に真面目で熱心だね」
目「そうですか？俺、覚えがそんなに早い方じゃないので、人一倍努力したり集中しないと仕事覚えられないんですよ」
そんな彼の思考が1年目の私と全く同じだったので、余計に応援したいと思えたし、私自身も初心を忘れず頑張ろうという気持ちになった。
「今日は仕事デビューの記念にご馳走するから、何でも好きな物頼んでね」
目「えっ、良いんですか？」
そう言って目を輝かせて喜ぶ姿は、先程までやたらと落ち着いて見えていた彼とは別人で。
一気に子どもっぽさが現れて何だか可愛く思えた。
「ふふ、嬉しそうだね、笑」
目「…え、めっちゃ恥ずかしいです」
笑われた事に気まずそうに口元を隠した彼は、メニュー表に急いで視線を移しながら小さい声で「グラタンにします」と告げた。
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食事をしながら、ふいに目黒くんが「そう言えば…」と話を切り出してくる。
「ん？」
目「今朝部長が話してた渡辺さんって方は、前に営業部にいた方なんですか？」
何の悪意もない、純粋な質問だった。
「…あ、うん。数ヶ月前にちょっと色々あって辞めちゃったんだ」
目「そうなんすね…」
何か言いたそうに口籠もっている目黒くん。
「…どうかした？」
目「その人の話してた時、Aさんだけ全然笑ってなかったから…何かあるのかなって」
…驚いた。
彼の指摘で私だけが笑っていなかった事を知った事にも、彼の観察眼にも。
「え、本当？全然無意識だよ！笑」
深く追求されても面倒なので、たまたまだと彼に笑って伝える。
目「そうですか…」
目黒くんも考えすぎか、というようにアイスコーヒーをすすり、すぐに別の話題に切り替わったのでホッとした。
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目「ごちそうさまでした」
「いえいえ」
目「次は俺にご馳走させて下さい」
「え？いいよ、そんな気を使わなくて、笑」
目「いや、させて下さい」
私が渋っていると、
目「じゃあ俺が初めて営業に成功した時、記念でご馳走させて下さい」
「それ逆じゃない？笑」って私は思わず笑ったけど、彼は至って真面目な顔で言っている。
「…わかった。楽しみにしてるね」
目「はい！」
そんな可笑しな目標設定を掲げて、彼は目を輝かせていた。
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R(プロフ) - みかさん» 嬉しいですー！ありがとうございます🥺✨ (2022年8月31日 14時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
みか - あっという間に読んじゃいました🤣 (2022年8月30日 19時) (レス) id: d2e789e792 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - まりもさん» そんなそんな😳💦でも嬉しいです。読んで頂きありがとうございました🥺✨ (2022年8月27日 5時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
まりも - 話がちで神すぎません！？こんなに神作が作れるだなんて...尊敬してます！🤗 (2022年8月26日 10時) (レス) @page50 id: c571029d19 (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - pupupupu8887さん» そんな風に言って頂けて私も幸せです🥺ありがとうございます！またお話が書けるよう頑張ります☺️ (2022年8月24日 20時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2022年8月12日 17時
