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Shota side
先程からAの様子がおかしい。
ケーキを食べようとした辺りからだろうか。
急に固まったように一点を見つめ、ボーっと何かを考え込んでいる。
かと思えば、ケーキを切り分ける時にはさっきまでの姿が嘘みたいに饒舌になったりして。
喜んでもらえると思ったその反応は予想外のものだった。
ケーキ選びで悩んでいる時、ちょうどクラスの女子たちが高校の近くにあるカフェのケーキの話題で盛り上がっていた。
隣の席の由香に、「あそこのケーキって美味いの？」と尋ねれば、
由「この前涼ちゃんと行ったけど美味しかったよ」
とのこと。
店の存在は知っていたけど、入ったことはなかったな…
帰りに改めて涼太に話を聞くと、クリスマスで毎年人気のデザインのケーキが出ると教えてくれた。
俺はそのまま学校帰りに予約をしに行き、今に至るというわけ。
お腹いっぱいだからと、少ししかAはケーキを食べなかった。
それでも、「美味しい」と言いながら食べていたし、さっきみたいに考え込む姿ももうない。
…ただ、
笑顔は驚くほど引きつっていた。
見たことない顔で笑うAに、不安が募る。
…絶対に何かを隠している。
そしてその何かは、多分だけど過去にあった何かだと思った。
こんな特別な日にケンカなんかしたくない。
嫌な雰囲気になるのは避けたい。
そう思ってはいるのに、
気になる気持ちが勝って、つい聞いてしまった。
翔「このケーキ、なんか嫌な思い出でもあった？」
できるだけさり気なくAに尋ねた。
すると大きな目をさらに大きく見開き、息を呑んで俺を見る。
…あったんだ。
「…ごめん、嫌とかじゃなくて」
歯切れの悪い返答に、次第に黒い感情が渦巻いていく。
翔「…男？」
自分でも驚く程低く冷たい声だった。
「…」
…無言は肯定ってことだろ？
翔「ごめんね、気ぃ利かなくって」
「違う、翔太…」
…止まれ、俺の口。
翔「もう二度とこのケーキ買ってこないから」
「翔太、ごめんっ違うの！」
…頼む、止まってくれ。
翔「何が違うの？めっちゃ元カレ引きずってんじゃん。…もしかしてまだ好きとか？」
自分の願いとは裏腹に、言葉が次々と溢れてくる。
勢いでこんな返答が恐ろしいことまで聞いてしまった。
Aは…
泣いていた。
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R(プロフ) - ninaさん コメントありがとうございます！こちらの作品のコメントは久しぶりだったので嬉しかったです🥺✨一気読みなんて嬉しい限りです…😭今連載中のお話もどうか楽しんで頂けますように…🥺 (2022年2月3日 21時) (
レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
nina(プロフ) - 最初から一気に読みました😭最高です！！🖤💛💙に愛される人生を歩みたいです（笑）次のお話も楽しく読ませていただきたいと思います！ありがとうございました✨✨✨ (2022年2月3日 15時) (レス) @page50 id: 3feab5f3eb (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みかさん ありがとうございます😭✨今回も無事完走できました🥺💓 (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みみみさん コメントありがとうございます😭✨わぁ〜嬉しいです😭💕また大大大好きと言ってもらえる作品を書けるように頑張ります☺️ (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
R(プロフ) - みさん コメントありがとうございます😭✨そんな事言って頂けて声を出して喜んでしまいました…😭続編構想中なので出来たらまた読みに来て下さると嬉しいです🥺💓 (2021年12月11日 12時) (レス) id: 7b806d3bae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：R
| 作成日時：2021年11月21日 15時
