02.このチョコレートは、きっと君に似合わない ページ7
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「……だってふじがや、超似合ってたから…」
北山が 嬉しそうに、でも辛そうに
絞り出すかのように口にしたその言葉は
俺が北山に対して思っていたことと
何ら変わりはなかった
「北山だって似合ってたよ、…一番似合ってた」
これは北山に惚れた俺の、
北山への贔屓目かもしれない
けど、俺の目には北山が一番輝いて見えたんだ
「っ、ばか、んなことねぇよ…」
「ううん。
でも、だからこそ、離してたまるかって思った。北山のあの姿は俺はきっとプライベートで見ることができないから
…他の人には見せたくなかったの。」
「…なんてね、ほら俺、割と独占欲強いじゃん？」
俺だけのものがいい、
俺から離れていかないで。
だなんて女々しいかもしれないけど
北山の事が好きだから
俺だけのものがよかった、
ずっとそばにいてほしいと思った。
「…俺なんかじゃ…」
「んーん、北山なんかがいいの、」
「…っ、」
「もっとわがままになっていいのに。」
何でも、いつでも、他人優先で自分は後回し。
そんな北山だから たまに
いっぱいいっぱいになっちゃうんだよね？
でも、もっとわがままになっていいんだよ
…わがままを見せてほしいんだよ、
「俺、聞いてあげられるから。叶えてあげられるかは別としてさ、」
「ふじがやぁっ…」
「うんうん、おいで」
大きな瞳からぼろぼろと涙をこぼす北山に
俺はそっと腕を広げた。
ここは、北山の場所だよ
…そんな思いを込めて、おいで と言った。
腕の中に入ってきた北山をそっと抱きしめて
小さな背中を擦りながら、時折 とんとんと
背中を叩いて 呼吸が落ち着くのを待つ。
「…ありがと……」
「ううん」
俺の背中に回している腕の力を強め、
ありがとうと言った北山。
…どんな顔してるんだろう
きっと、目真っ赤なんだろうなぁ
「こっち向いて？」
「むり…顔パンパン…」
「いいから、顔見せてよ」
俺の言葉に 恐る恐る顔を上げた北山の目には
まだ涙がたまっていて、
上目遣いにプラスされたそれは
俺の理性を飛ばしかけた。
「…〜〜っ、」
「…？…んっ、」
何とか理性を保った気ではいたけど
やはり保ちきれていなかったようで
いつの間にか、ムードも余裕もないキスをしていた
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茉莉花(プロフ) - しおぱまさん» ありがとうございます！読者様に楽しんでいただけるような作品を目指していくのでこれからもよろしくお願いします＾＾ (2017年2月15日 0時) (
レス) id: 1e53697028 (このIDを非表示/違反報告)
しおぱま(プロフ) - 今回は短編集ということで、茉莉花さんの書く様々な藤北が見られそうで嬉しいです、！更新大変だと思いますが頑張ってください！ (2017年2月13日 16時) (レス) id: 21c0d8b98c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉莉花
| 作成日時：2017年2月13日 0時
