405号車の女警察官 2

6話 ページ7

志摩「前動いてる！伊吹！」


伊吹「あぁ、うん…」


青になっても発進しようとしなかったため志摩さんが注意を促す


伊吹さんは横にいた車が気になるのか、ジッと斜め前を見ている


志摩「…310円」


貴「何がですか？」


志摩「メロンパンに400円以上は出せない」


伊吹「いつまでメロンパンの話してんだよ！」


志摩「お前がメロンパンの話したんだろ！！」


賑やかだな…


2人が言い合いをしていると、突然無線が入ってきた


　" 警視庁から各局 品川区西森で発生した殺人事件の容疑者が現場から逃走 "


志摩「近いな…」


　" 容疑者は28歳男性、黄緑のジャンパーにジーパン、痩せ型、凶器を所持している模様 "


伊吹「前の車…」


志摩「ん？」


伊吹「あ、ダメだ逃げられる」


無線を聞いて何を思ったのか、目の前の信号が赤に変わったのに車を進めようとしている


貴「伊吹さん、前の信号赤です！止まって！」


志摩「おい！待て待て待て！！」


慌てて志摩さんがサイドブレーキをかけて車を止めた


伊吹「おい何すんだよ！！」


志摩「一条も言っただろ、赤だ！」


伊吹「逃げられちゃうだろ！！」


志摩「前がつまってる平気だ。


　 あの車がどうした」


伊吹「容疑者が乗ってる」


どうしたのか聞けば、先程の無線で言っていた事件の容疑者が乗っていると言い始めた


志摩「…は？」


貴「……見えたんですか？」

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