25話 ページ26
−鈴side−
──2005年9月
『朝っぱらから来るなんて珍しいな』
半間「昨日の昼からなんも食ってねーの♡飯作って♡」
『はぁ、、ただでさえ痩せてんだからしっかり食えよ。何がいい?』
半間「ネコちゃんのオススメで〜♡」
『分かった』
半間「オッチャンは居ねーの?」
『寝てる』
半間「あー、毎月恒例のヤツか」
『昼までには復活すると思う』
月イチでとーちゃんは三田さんを呼んで飲みまくる。
次の日は絶対二日酔いだし、朝は店に立ってない。
常連さんにはオレ一人だけだったら察してくれる人もいる。
休日の朝は客もそんなに多くないから別にいーんだけど。今も半間以外だと二人しかいねーしな。
明け方までどんちゃん騒ぎしやがって。
三田さんが豪酒なのが悪い。とーちゃんいつも競って先に潰れんだもんな。
酒のツマミ作ってやるオレは優しいぜホント。二日酔いに効く飯だってちゃんと作り置きしてやってんだから。
オレって良い子だワ。とーちゃんに育てられただけある。
半間「そういや今日一虎の誕生日だってよ。遊び行こーぜ♡」
『遠慮するわ。よく知らないし』
半間「えー、こん前会っただろ。新入り」
『羽宮だろ?どうせすぐ抜けるよ』
半間「そーだけど♡ま、ネコちゃん行かねぇならいーや。オレ一人で行こ」
『ちゃんと礼儀正しくしろよ。仲良しアピールもな』
半間「分かってんよ〜♡」
稀咲の新しい道具、羽宮一虎。
東卍創設メンバーの1人。
2年前に年少に入ってついこの間出てきたばっか。罪状は不法侵入、未窃盗、殺人。
被害者はマイキーの兄。そんで何故か羽宮はマイキーを殺そうとしてる。
逆恨みもいートコだな。稀咲にとっちゃ都合が良かった訳だけど。
羽宮は強くねぇし"無敵のマイキー"にはどうやったって勝てねぇ。
なら殺させればいい。マイキーを堕とす。それが稀咲の計画。
はぁ〜、容赦ねぇなホント。何が稀咲をそこまでさせるんだか。
興味ねぇけど。
『よし、出来たぞ〜』
半間「お♡美味そー、、あれ、こんなんメニューにあったか?」
『ない。完全オレのオリジナルメニュー』
半間「へぇ?そんじゃイタダキマース」
『失敗はしてないと思うけど、どう?』
半間「うん、ウメェわ。オレの好きな味」
『そりゃあ良かった』ニッ
半間「(お、レアな笑顔だ。ネコちゃん嬉しそ〜)」ジー
『?何見てんだよ』
半間「、、ばはっ♡何でもねーよ♡」
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作者名:翡翠 | 作成日時:2021年8月6日 10時