人気モデルは知っている。

覚悟。 ページ10

家に帰るとすぐに田中さんに電話をかけた。

田「はい。田中です。彩さんだよね？」

･･･なんで分かるの･･･

田「考えてくれたかな？」

この人･･･本当に悪魔みたい。

彩「･･･やります。」

悔しい。

黒木くんに忠告されたのに。

とても悔しい。

田「そうか。嬉しいよ。」

田中さんは電話越しでも、分かるほど笑っていた。

これが、人気事務所の社長か。

田「僕3つの約束をして欲しい。」

約束？

嫌な予感しかしない。

しかも、3つも。

田「1つ、モデルを真剣にすること。」

できる。

田「2つ、探偵ごっこをy」

探偵ごっこ？

まさかkzの事？

この人完全にバカにしてる。

許せない！

「ごっこじゃないです。」

私は、田中さんの話をさえぎった。

これだけはわかって欲しい。

ごっこなんかじゃなくて皆真剣にしてきたこと。

田中さんはため息をつき

田「探偵を辞めること。」

･･･kzを辞めるか。

モデルに専念させたいのか。

いや、田中さんは徹底気にkzから遠ざけようとしてる。

しょうがないよね。

皆のため！

覚悟を決めたから。

田「3つ、探偵の人と今後一切関わらないこと。」

皆と関わらない？

関わらないって話もしないってこと？

そんなの･･･無理だよ･･･

でも、皆のためだから。

「わかりました。」

田「あと、探偵の人達に話をしておくんだ。」

そっか。

私が言わなきゃいけないのか。

辛い。

皆にどんな顔して会えばいいの？

どんな顔で言えばいいんだろう。

田「来週の日曜日お宅にお伺いするよ。それまでにお母

さんに話をしておいてくれ、じゃ」

ママに話すのかぁ。

どんな反応するかな。

怒るかな。

喜ぶかな。

･･･。

そんなのどうだっていいよ･･･。

Kzのみんなに会いたいよぉ。

皆になんて、いえばいいの？

わかんないよ･･･。

なんで1つだけの願いも叶わないの？

覚悟を決めたはずなのに、涙が止まらないよ。か

失ったもの。→←1つの願い。

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