獣キラー ページ6
備前「うん……重い。」
謎の重みを感じ備前は目を開けた。
まだ薄暗い広間の天井が見える。
備前「うぅん?」
視界にチラリと毛玉が見えた。
胸毛が生えたのかなとよく目を凝らすと
それは一匹の黒い獣だった。
備前「おやお前は…。」
獅子王「鵺ってんだ。」
頭上から声がする。逆さまに声の主が現れ
ニシシと笑った。
獅子王「んで、あんたの右肩にいんのが
鳴狐のお供の狐で下半身囲んでんのが五虎退の
小虎だ。どうだ？温いだろ。」
備前「毛布いらずだね。」
体をガッチリと固定されてるけどな…。
獅子王は心の中でツッコんだ。
備前「だがなんでこうなったんだ？」
獅子王「知らねー。小便しに来たら
既に獣達に囲まれてたんだぜ、あんた。」
備前「ふむ…煕子の影響かな。」
獅子王「ひろこ？誰だそりゃ。」
備前「光秀の奥さんだよ。煕子はねー、
美人で優しくて明智家の太陽だったんだ！」
獅子王「へー…。」
目を細め思い出に浸る備前を獅子王は
見下ろしたまま見つめていた。
備前「煕子は獣からも好かれる体質だった。
きっと煕子の影響に違いない！」
備前はうんうんと納得した。
獅子王「え、でもこういうのって普通、
元の主の影響とかじゃないのか?」
備前「そうなのか？……でも光秀は怖がられて
近寄らないしガラシャは興味がなかったから…
やっぱり煕子以外考えられない！」
獅子王「元の主をディスってやんなよ。」
苦笑しながらツッコむ。
備前「そういえばお前も獅子王だったな。」
獅子王「ん？そうだぞ獅子王だ。がぉー！」
備前「ならばお前も獣だな。……ほれ。」
そう言い左腕を顎で指す。
備前「私を暖めてくれ。」
獅子王「はぁ！？」
備前「しー！起きちゃう！！」
獅子王「いや、なんで俺が…。」
備前「左が寒くて仕様がない。お願い。」
ニコッと無邪気な笑みを向けられ
口をパクパクさせていた獅子王だったが
諦めたのか備前の左に寝っ転がった。
獅子王「こ、今回だけだかんな！」
備前「ありがとう。それにしても…獅子王は
小さいなぁ。おまけに軽い。」
獅子王「うるせー！早く寝ろよ!!じゃねぇと
食っちまうぞ!がぉー！！！！」
備前「おぉ怖い怖い。」
言葉とは裏腹に楽しげに笑う備前に
背中を向ける。
備前「…おやすみ。獅子王。」
器用に左手で撫でられ不覚にも嬉しくなって
しまった獅子王であった。
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ロト(プロフ) - たぬきねこさん» ありがとうございます！ダラダラとですが更新頑張っていきます！ (2018年3月10日 16時) (
レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
たぬきねこ - グルメ番組かよで不覚にも笑った頑張って下さい！ (2018年3月10日 16時) (レス) id: a2c5151ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - ニガウリさん» ありがとうございます！ゆるゆる更新頑張っていきたいと思います。 (2018年2月11日 10時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
ニガウリ(プロフ) - 私も、明智さん好きだから、この作品大好きです!!更新頑張って下さい(*ゝω・*)ノ (2018年2月11日 10時) (レス) id: da81750a6d (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - 黒狐コハクさん» 読んで下さっただけでなくコメントまで…ありがとうございます！ (2018年1月9日 19時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロト | 作成日時：2017年12月25日 13時
