“池袋”と“新宿”を敵に回した者は最凶最悪の儚い少女でした。〜第2章〜

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情報屋が買ってくれた浴衣。家に帰る途中で見つかり…

途中で会った聖辺ルリは浴衣を切り裂いた。

『なに…してっ』
ルリ「どこ行ってたの！」

ルリは凄い形相で睨んできた。

ルリ「電話も繋がらないし、家にはいないっ…」
家に帰って早々叩かれた。

ルリ「それに…浴衣…どうやって稼いだのよ！」
『っ…！』

情報屋なんて言えない。
アイツは“凶華”を…外へ出してくれた。

自分のハンドルネームで。

それを言ったら訴えられる。

情報屋に勝ち目はない…。

『な、なんだっていいだろ…俺も、もう大人だよ？』
ルリ「貴女は自分の立場を分かっているの⁉︎」

立場なんて…記憶を共有してない俺に分かるわけない。

『立場が…立場がなに⁉︎俺だって…たまには』
ルリ「たま？貴女っ…誘拐されたのよ⁉︎」
『誘拐なんて言わないでッ‼︎‼︎』

これは…俺の言葉じゃない。

『“私たち”…みんな外側好きなのに…なんでっ…なんで許してくれないの⁉︎』
ルリ「“私たち”？」

ルリの表情が一変し、安堵の表情に変わる

ルリ「“儚叶”なの？」

“儚叶”は…俺らの中で一番ルリに好かれている。

言う事聞くから…

『違う』
ルリ「え？」

でも…今は“儚叶”じゃないよ

『俺は“愛無”。住崎 Aの本物の人格”』
ルリ「あ、いな？」

『俺はっ…俺は！自分の好きなように生きたい！それを縛らないでッ‼︎』
ルリ「ちょっ…！今は雨降っ…」

ルリの声を聞かずに俺は浴衣を抱え走る。

雨なんか気にせず路地裏へ…

『っあ！』

ドシャッ…と転ぶ。
浴衣…汚れちゃった。

その時

俺の目の前に複数の男が立った。

こいつらも…俺と“凶華”を間違えてる。

男の一人が金属バットを振り上げ

それを降ろした。

ーバキィッ…

金属音が響いたのを…俺は感じた

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