“池袋”と“新宿”を敵に回した者は最凶最悪の儚い少女でした。 (ページ29)

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STORYNo.29 ページ29

『ゔー…ねみ…』

起きたのは11:00。

流石に寝すぎた？

いや、でも寝たのは6時。まだOKだろ。

『…いざや』

不意に呟いた情報屋の名前。

その名前を呟いた時に恐怖に似た悪寒が走った。

やはり、アイツは怖い。

俺の全てを知っているように振る舞う態度も

全てを受け入れてしまう性格も

不敵な態度も

全て

キモちゎルい。

ーピーンポーン…

チャイムが鳴った。

喧嘩機？と思ったが違うだろう。

奴には朝一で

《本当に今日は勘弁してくれ。バケツプリン奢るから》

とメールすると1分後に

《分かった。駅南口の目の前の店のな》

と返ってきた。

アイツは物分かりの良い単細胞だからな。

…とすると。

『…情報屋』

コイツのみだ。

でも、なんで此処に？なんて思わず俺は自分の行動を反省した。

矢切波江に伝言を伝えたのが悪かった。

あの人…口硬そうなのに…意外と柔軟なのね。

ーピーンポーンピーンポーン…

嗚呼、煩い。

静かにしてく(？「…A」…れ？

ルリの…声？

…いや、オチは見えている。

情報屋だろ？

？「ねぇ、A開けて？」

情報屋だ…ルリじゃ無い。

？「開けてってば…」

ルリ…じゃない。

？「風邪引く…」
『ぎゃぁあああ！ルリ！ごめん！』

風邪⁉︎そんなの困るぅううう！

『あ、れ？』

本当にルリがいた←

ん？情報屋じゃない？

ニコリとルリが微笑み

ーガシッ

『ッ⁉︎』

ルリが俺の首を掴んだ。

『てめ…誰っ…だよ！』

俺はルリの顔に手をやる。

ウィッグは取れ、知らない女がいた。

？「お疲れ様“化け屋”」

“化け屋”と呼ばれた女の後ろには情報屋がいた