“池袋”と“新宿”を敵に回した者は最凶最悪の儚い少女でした。

STORYNo.18 ページ18

〜静雄side〜
【探し物探してます】と書かれた看板を持ってる奴の首にかかっていたスケッチブックには。

《喧嘩機》

と書かれていた。

俺をそう呼ぶのは“アイツ”だけ。

ノミ蟲同様消したい奴だ。

トムさんと一緒にいる以上下手な真似はできねーし…

そう思っていたら、俺の視界にアカ蟲の奴が入ってきやがった。

静雄「アカ蟲ぃいいい‼︎‼︎」
『っ…⁉︎よっと！』

胸糞わりぃ…でも、会えてホッとした気がした

『喧嘩機っ…！』

俺を呼ぶ凶華は以前より痩せていて、どこかやつれていた。

大丈夫かよ…

静雄「手前…痩せたか？」
『なにそれ⁉︎太ってた⁉︎俺太ってた⁉︎』
静雄「じゃあ、やつれてる」
『え⁉︎それどういう意m……あ』

反論しようとした凶華だが、何かを思い出したのか顔を赤くして「なんでも無い」といった。

『…おい喧嘩機。お前、ゆーの…いや。幽の兄貴だよな？』
静雄「幽…⁉︎手前！なんでそれを…」
『幽に伝えてくれ』

凶華は寂しそうに、申し訳なさそうに

『“姐さん心配しないで。俺は生きてるよ”って』

「そのまま伝えてくれ」と言ってアカ蟲は去っていった。

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