“池袋”と“新宿”を敵に回した者は最凶最悪の儚い少女でした。

STORYNo.11 ページ11

〜静雄side〜
俺はアカ蟲の奴を捕まえた。

『か…っ⁉︎あ"っ…！くっ…はな、せっ…』
静雄「離すわけねェ…此処で手前は死n」
『早く…殺、…して』
静雄「⁉︎」

アカ蟲の奴は急に反抗する力が抜け、首を掴んでる俺の手に手を添えた。

『殺る…なら、はやっ…“私”でいる間に…』

コイツ…何言って？

“私”でいる間？

『おねが…っ！このヤロ…！』

しばし、考えていると、反抗している力が一気に入り緩めてしまった腕からアカ蟲が逃げる。

『くそ…ッ！余計な事しやがって…』

いつもの…凶華？

じゃあさっきのは？

『ふっ…重奏‼︎』
静雄「な⁉︎くっ…！」

俺はアカ蟲の能力にやられ、押し潰されるように地面に膝をついた。

静雄「くっ…そ！！」
『今すぐに忘れろ‼︎あの“俺”も…あの俺が言ったことも…全て‼︎』

凶華の声は震えていて、今にも泣きそうだった
…いつもなら、挑発してきたり。
そそくさと逃げたりするのに…。

まるで…幼い子供が何かにすがる様に。

大切なものを守るかの様に…。

『たの、むからぁ…』

“弱々しい女の子”のように。

静雄「分かったよ。誰にも言わねーよ…その代わり」

静雄「……………」
『…了承した。コレだよ』

凶華は俺からの言葉を聞き、一枚の紙を渡すと、いつもの様に逃げていった。

くそっ、もう少しで殺れたのに…。
こーゆーのを“お人好し”って言うのかな

あ"ー…にしても、らしくねえこと言ったな


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“連絡先教えろ”なんて言うなんてな…。

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