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亮君が中国へ出発すらるまでの期間はあっという間に過ぎた。
今日は出発の当日。
空港への見送りは周りの方の迷惑に他なるかもしれないと会社からの判断で、自宅でのお見送りになった私と璃子。
出発までの期間亮君は璃子と私との時間を沢山作ってくれたおかげで、家族3人で過ごす時間が増えた。
それにより、璃子は完全にパパっ子になり暫く亮君の姿が見えないと「パパ‼︎パパ‼︎」と泣き出してしまう事もしばしば。
そんな中での暫くのお別れに、私自身不安がいっぱいできっと亮君も同じ気持ちなんだろうなと心の中で思っていた。
マネージャー「吉沢さんそろそろ」
璃子と最後の最後まで遊んでくれている亮君に、そう告げるマネージャーさん。
吉沢「分かった。車つけといてくれる?すぐ行く」
と、一言告げるとマネージャーさんは玄関を後にした。
自宅には私達家族3人が残り、亮君が璃子をしっかりと抱きしめた。
吉沢「璃子パパお仕事行ってくるから。ママとお留守番出来る?」
璃子「おしごと…?」
吉沢「うん、お仕事。璃子の大好きなぬいぐるみをプレゼントに買って帰るから待っててくれるか?」
言葉が少しずつ分かるようになってきた璃子に、亮君はちゃんと説明をして理解してもらおうと頑張っていた。
亮君の話璃子は泣かないだろうか…
ちゃんと分かっているのだろうか…
と、心配しながら様子を伺っていると
璃子「やった〜ぬいぐるみだ〜‼︎パパ〜おしごとがんばってね?」
と、笑顔で返事をしてくれた。
その反応に私と亮君はホッとしたのか、顔を合わせてにっこりと微笑んだ。
吉沢「じゃあ行ってくる。小さな事でも何かあったらいつでも連絡して?飛んで帰ってくる‼︎」
A「ふふ、ヒーローみたいな台詞だね」
吉沢「まぁライダーやってたしな〜笑」
こうやって笑わせてくれようとするのも亮君なりの気遣いなのだろう。
その優しさで心強くなった私は
A「行ってらっしゃい‼︎気をつけて?」
吉沢「行ってきます‼︎」
と、亮君を見送ったのだった。
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作者名:AI | 作成日時:2023年7月7日 13時