episode65 ページ20
武道君の顔は殴られた跡と沢山泣いたであろう涙の跡が残っていて、息を荒らしたまま話し始めた。
花垣「もうやめましょうマイキー君…場地君はこんな事望んでねぇ‼︎」
佐野「テメェが場地を語るんじゃねぇよ」
武道君の話に耳を傾ける事なく殴る事をやめないマイキー。
A「マイキー…」
花垣「ハァハァ…場地を語るな?死んじまったんだぞ場地君は‼︎」
その叫び声に周りのみんなは圭ちゃんが亡くなった事を改めて実感させられた。
花垣「なんで分かんねぇんだよ。場地君が何のために命を張ったと思ってんだよ。みんなの…東卍のためだろ‼︎場地君は一虎君に殺されるんじゃなくて自決する事を選んだんだ‼︎一虎君に負い目を感じて欲しくなかったから…マイキー君に一虎君を許して欲しかったから…」
羽宮「ハッ‼︎」
佐野「…」
花垣「みんなが大好きだからその決断をしたんだって何で分かんねぇんだよ‼︎」
松野「タケミっち…」
武道君の言葉を聞いたドラケン、三ツ谷くん、マイキー、一虎君は近くに落ちていたお守りの元へ向かい見つめあった。
佐野「これは…東卍をつくった時に買ったお守りだ。東卍をつくったのは俺じゃない…場地だ…」
その言葉に涙を堪えきれず啜り泣きをするメンバー達。
佐野「誰かが傷付いたらみんなで守る。一人一人がみんなを守るチームにしたい。そうやってできたチームだったな…」
花垣「場地君はずっと1人で戦ってたんスね…。その日の約束を守るために」
佐野「クッ…ごめんな場地…」
私はその時初めてマイキーの泣く姿を見た。
圭ちゃんのみんなに対する想いや愛はとても大きくて温かくて…
東卍のメンバーの姿を見ていると、決戦を終えようとしていたみんなの心に圭ちゃんが寄り添っているかのように感じられた。
そしてメンバーも圭ちゃんに寄り添っているかのようにも感じられて、一人一人がみんなを守るチームとはこういうことなんだなって改めて実感した。
後々血のハロウィンと呼ばれる様になったこの抗争は、東京卍會の勝利となり抗争後一虎君と亡くなった圭ちゃんの遺体を残して解散した。
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作者名:AI | 作成日時:2022年8月20日 16時