【HQ】可愛すぎ 〜その顔、他の男に見せんなよ〜

福永 招平 ページ16

みんなが知ってる福永くんは無口。
だけど本当は結構喋る。


｢A、忘れもの｣

｢ありがとー！助かったー｣


家が隣同士で子供の頃から親の付き合いもあって仲良くしていた私達。
昔はよく喋ってたんだけどなぁ。
今までで聞いたことは無い。
何で喋らないのか、って。
…聞いたら何かありそうで。


｢何ボーッとしてるの？｣

｢あ、いや、なんで福永くんは喋らな、あ…｣


何でもないです、と繰り返し呟いていると福永くんが口を開いた。


｢昔は気づかなかったけど俺はAが好きだから｣

｢え？｣

｢話すの恥ずかしくなったから｣

｢うそ…私が理由？｣

｢あと、山本がうるさいから｣


あ、理由の一つは納得。
わかるよ、騒がしい人が近くにいると喋る気なくなるよね。


｢これからは私とだけでも喋ってくれる？福永くんの声、聞きたいな｣

｢わかった｣


私だけの福永くんの秘密。
後日、改めて返事をしました。
もちろんOKで。

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