言霊使いは最強

十三話 ページ14

『どこの間者だ？』
「僕は間者じゃないって！！」
『じゃあ、なんでこんな山奥に居るってんだよ！』
「ふ、吹っ飛ばされて？？」
『人が簡単に吹き飛んでたまるかよwwサッサと吐けやっ！！』

はーい、絶賛尋問中のケイです
サッサと帰るつもりが、どこかに向かう兵士に見つかっちゃたー
正直に言ってるんだけど、まあ信用するはずないよね

すると周りがザワザワし始め、兵の中から馬に乗った男がやって来た

「ああ？騒がしいぞお前ら」

『筆頭！！怪しい奴を引っ捕えやした！！』

三日月の兜を被り筆頭と呼ばれた男は縛られている僕の前まで馬を寄こす
男は眼帯をしていたので、左眼と目があう

「なんだ、変な格好してるな。どこのモンだ？」

制服を馬鹿にするなこんにゃろう

「どこのモンでもないよ」

「テメェ、それが政宗様への態度かっ！！」

僕の態度に腹を立てた側近らしき男がヤクザ顔負けの声で怒鳴る
政宗...ってことは、こいつが伊達政宗か？

「落ち着け小十郎。お前、名前は？」

僕は素直に名乗ろうと口を開けたら、颯爽と佐助が現れ僕を抱えて木の上まで避難した

「探しに来てみれば、なんで伊達軍に捕まっちゃってるわけ！？」

「いや、信玄さんと幸村も悪いでしょ」

また佐助に迷惑をかけてしまったね
...マジごめん

「猿じゃねぇか...てことはソイツは武田んトコのモンか？」

「...それを教えて何になるって言うんですかー？」

佐助の見るからに不機嫌な態度に目を見開く
え？一応あの人大名なんじゃないの⁉
僕はタメ口使ってるけどさ！w

「僕は別に信玄さんに支えてるわけじゃないよ。...居候っていうお邪魔虫かな」

「全然邪魔になってないよ。むしろ、旦那を見てくれるから助かってるよw」

え？いつもはさらに大変だったの⁉
幸村恐るべし...

「俺のrivalの部下か？」

rival...?あ！ライバルって言ったのか



...え？

「佐助！あの三日月英語使ってるよ！！？」

「ちょっと落ち着いて⁉南蛮語わかるの？」

「うん、英語として習ってた。僕は苦手だが少しはわかる」

ヘェ〜ここに来て英語を耳にするとは
ライバルって幸村のことかな？

「幸村のでもないよ」

「Ha！ますます面白いヤツだぜ！」

「テメェ、政宗様への言葉遣いがなってねぇぞっ！」

「右眼の旦那を怒らすなんて、怖いもの知らずだね〜」

だって、怖くないし
どっかの暗殺部隊のボスの方が怖い

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