デキちゃった【太宰治】

心 配 無 用 ページ16

…








バタバタと敦君が部屋から去ると、与謝野さんと私で二人、シンとした部屋で沈黙が続いていた







時間が経ち、それがむず痒くなって思っている事を言ってみることにした









「あの、さっきの危ないとか、私が…って一体どういうことですか？」









自分の事だから知る権利くらいはあるはず、そう思って興味本位で聞いてみただけなのに与謝野さんは顔を顰めて足を組み直した








え、なに、そんなに重要なこと！？









ツッコミの与謝野さんが顔をしかめる程、ましてや自分の事…









「与謝野さん、もしかして…私









もう後戻り出来ない感じですか？」








恐る、恐る聞いてみると、深いため息と共に頷かれ自分の置かれている状況がやばいという事に気付かされる







ああ、何かこれから先の事考えたらほんと、自分のしたことには責任またなきゃな、って再確認させられるよね









「そうだねェ、此処まできたら後戻りは出来ない




……責任取りな」









冷たく言い放たれたけど、治の冷たさとは違い何処か温かみがあった









目は私をしっかりと捉えて顔色を伺うような与謝野さんの表情







…心配してくれてるのかな、









やっぱり与謝野の先生や周りにはお見通しなんだ、じゃあ本人にも、もう伝わったりしてるのかな？









「やっぱり…国木田のアイスを食べたのはまずかったですかね…」









…いや、本当、国木田にバレたと思ったら私どうなっちゃうんだろうね、うん

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