妖怪も人間も

陸話 ページ8

『せ、せや、生駒は剣道をやっとったんか？』

生「ん？剣道？」

『刀持っとるし』

生「あぁ、俺のじいちゃんが教えてくれたんや。それと、何かあった時にっていつも持ち歩いてんねん」

じいちゃんがいたんだ

（一人称）には誰がいたんだっけ

確か、優しい声で話しかけられてたような…

『実は（一人称）も少し齧ってん。手合わせ願いたいな』

生「ホンマ！？」

目をキラキラと輝かせていた

『最近刀握っとらんからあんま上手く出来ひんと思うけどな』

生「ええよええよ、ほな早く行こうや！」

腕を引かれて外に出る

真剣は流石に危ないから木刀を持ってくる

一本生駒に渡した

生「へぇ、随分とええの持っとるんやなぁ」

『もらったんよ、誰からかは忘れたけど。ものすっごく強い人やったのは覚えとる』

そしたらまた生駒は泣いた

『ど、どないしたん？ホンマに』

生「悲しそうな顔しとったからや。なんか、つられたんや」

『悲しそう…』

そんな顔してたのか

なんか申し訳ない

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