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「凄い、すごいね貴方」
「……アハハ」

あの後同僚さんの元に戻ったら色んな人にもみくちゃにされた。知らない人に囲まれる体験なんかもう二度と来ないと思う。


「あれ、そういえば…」

あの男の子。いないな。

え、あのまま外に出たのに誰も追いかけてないのか?
うっそ。探しにいかないと。


私はその場から気づかれないように逃げた。

周りが盛り上がってる時には案外気づかれないものだね。





「どこに行ったんだろ…」

受付さんに聞いたら裏手の公園に居るって言ってたけど、まさか遠くに行っちゃったりしてないよね。

受付さんなりにあの子を気遣った結果なんだろうけどさ、
傍にいてあげるとかしてあげなよ…

まあ受付の仕事があるから無理なんだろうけど。



「あ」

居た。



公園と言っても小さな物だった。
遊具は砂場とジャングルジムとブランコのみ。


男の子はブランコに座って、目を手で擦りながら泣いていた。



そりゃそうだもん。


あんな酷いことをいわれて泣かない子なんていないよ。

仲が良かったお母さんが亡くなって、
悲しまない子どもなんていないよ。


__さて、なんて声をかけようか。






本当にマジでなんて声かければいいんだ?
こういう泣いてる子に対してなんて声をかければ正解なんだ?


しかも内容がかなりデリケート。

こんなの育児本にも乗ってないよ!!


一先ず大丈夫って声をかければいい?
見るからに大丈夫じゃなさそうだけど。

ああっ、あんなに目を擦ったら絶対腫れるよ!



ええい!ままよ!

私は人という字を3回書いて飲み、
男の子に近づいた。



「ボク、お姉さんとお話しない?」

そう言って彼の前でしゃがんだ。
なるべく下から彼を見るように。

男の子は手を目元から離した。


あれ、待ってこの顔…。


「おッ」

そ松兄さんじゃん!
なんで気づかなかったんだ?

既視感どころじゃないレベルで知ってる顔なんですけど!!



「?」

「ううん!なんでもないよ!!」

何でもなくない。
どうしよ頭の中真っ白になった。


葛藤してる。



おそ松兄さんの泣き顔なんてレアすぎで尊いっていう気持ちと、
はやく慰めないとっていう気持ちと、
なんでここにおそ松兄さんが居るのっていう気持ちが、


葛藤してる!!

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作者名:(▽)chocolate_tea | 作成日時:2023年9月2日 18時

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