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早起きをした私は、キブシの花でも見ようかと庭へ出ると、血相を変えた松おばさんがこちらへ駆け寄ってきた。



「Aちゃん!大変!」

「え……?どうしたんですか?」

「さっき船から難しい名前を名乗る集団が降りてきてね、私の家を片っ端から調べられて…もう怖かったわ!」



いつもはどこか上機嫌なのに、今日ばかりは顔を歪めているから、相当なことだったのだろうと思う。だけど、こんな殆どの人が知らないような島に、どうしていきなり家宅捜索のようなものが入ったのだろうか。

「Aちゃんには何とかして逃げてもらいたいんだけど…」と松おばさんと頭を捻らせていると、件の集団とやらが近付いてきた。



「我らはダンガンロンパ再興委員会である。お前の家を調べさせていただく」

「は……?だんがん……?」



聞いたことのない名前だ。家に押し入ろうとする人を受け止めながら、理不尽な押し入りに抗議する。



「待ってください!何か嫌疑でも掛けられているんでしょうか…!?」

「我らは最原終一、春川魔姫、夢野秘密子の三人を捜索している」



( …え………。 )
どうして彼らが捜索されているのだろうか。



「その三人を探し出してどうするつもりですか」

「お前に教える義理はない」



冷酷にそう言い放たれ、抵抗虚しく家への侵入を許してしまった。人々の勢いに飲まれ、庭へと倒れ込む。



「つか捕まえたらどうするつもりなんだ?」

「俺もよく分かんねーけど、まあ一人は見せしめに殺すだろうな」

「使える分だけ使うってやつか。ダンガンロンパの恐ろしさを世間に見せつけてやろうぜ!」



( まずい………! )
この集団に捕まったら、少なくとも三人の誰かは殺される。それだけは絶対に避けたい。避けたいのに……。



「何も思い浮かばない……」



この状況に頭の整理は追いつかず動悸は早まるばかりだ。ただ、三人が過去について何も話さなかった背景が、少しだけ見えた気がした。こんな大事に三人が巻き込まれているなんて思いもしなかった。

( 私は何も知らない…。 )
それでいいとかいう範疇ではなく、ただ、今更知ったという事実が申し訳なかったのだ。




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咲原(プロフ) - ののさん» 読んでくださりありがとうございます!嬉しいです。。(,,> <,,)! (2月28日 17時) (レス) id: 2d2082fe5f (このIDを非表示/違反報告)
のの(プロフ) - ちょーーーー良かったです‬т т‬т т (2月23日 9時) (レス) @page16 id: 42f250ead2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲原 | 作成日時:2024年1月12日 21時

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