寂しさからの自意識過剰 ページ15
次の日から、さつきちゃんは私に、否私達に近づかなくなった。
部活でどうかは知らないが、私と里帆が一緒にいるときは必ず寄っては来なかった。
今までの騒がしさが嘘みたいになくなり、少し寂しいと思う。
あそこで、私が授業をサボってでも決着をつけていれば、こんな複雑な気持ちになることはなかったのだろうか。
ずっとそのことで悩んでいて、授業なんて真面目に聞けなかった。
「……どうかしたのか」
「なにが?」
「最近、お前の笑顔を見ていないと思っただけなのだよ…」
最近は緑間君と話すことも少なくなってきていた。
そんな彼の語尾につれて小さくなっていく声。それがなんとなく、いとおしかった。
「…そっか」
「な、何かあったのか?」
「まあ、ちょっと」
「……お前の悩み、聞いてやらないこともない」
そうやって眼鏡をかちゃりと上げる緑間君を見て、目を点にした。
これが世に言うツンデレか。
…まだ途中経過だが、緑間君はすでに、多くの好意を私に寄せている。
自意識過剰でもそう思うと、なんだか元気が出た。
「ありがとう」
「…ふん」
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未麗*ボード不調(プロフ) - 今頃ですよ! 今頃ここ読みました! やっぱり面白いです! (2016年12月14日 19時) (レス) id: a813412baf (このIDを非表示/違反報告)
どりーむ - いいいいええええ (2015年11月5日 19時) (レス) id: a72ef0d3ab (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - どりーむさん» 読んだんだ!?ありがとー (2015年11月5日 19時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
どりーむ - これメチャ面白かった (2015年11月5日 19時) (レス) id: a72ef0d3ab (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - ありがとうございます。今日実は遊べました(爆) (2015年11月3日 10時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあいす | 作成日時:2015年10月19日 21時