驚きの事実と彼女の思想 ページ14
「ぃや、ちが………Aちゃ、ん…」
「…」
私のうろたえた姿を見て、Aちゃんは綺麗に笑った。
ほっと安心したのもつかの間、Aちゃんは私にずいっと顔を近づけ、光のない目でこう言った。
「……いじめられたくないから、私を盾にしたの?私を利用したの?」
「違う!!!」
「「「!!」」」
私は、久しぶりに腹からの声を出した。
周りが驚く。
これで誤解が解けるかもしれない。
「わた、しっ。Aちゃんとほんとに仲良くなりたくて…ッ!!」
「………………さつきちゃ……」
そんな細い彼女の声は、昼休み終了のチャイムの音に掻き消された。
*
「Aー。バスケ部入ってよー」
「やだよ、さつきちゃんいるし」
「え、Aってさつき嫌いだっけ?」
「…いや………利用する側はいいんだけど、利用されるのはちょっとね…」
里帆は不思議そうな顔をしたあと、私に告げた。
「まあ、自分の意思が大切なんじゃない?Aがさつきと仲良くなりたいなら、近づけばいいし、迷惑なら突き放せばいい」
「…里帆、いつもより冷たいね」
思想が、私と似てきている。ダメだよ、腐っちゃ。
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未麗*ボード不調(プロフ) - 今頃ですよ! 今頃ここ読みました! やっぱり面白いです! (2016年12月14日 19時) (レス) id: a813412baf (このIDを非表示/違反報告)
どりーむ - いいいいええええ (2015年11月5日 19時) (レス) id: a72ef0d3ab (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - どりーむさん» 読んだんだ!?ありがとー (2015年11月5日 19時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
どりーむ - これメチャ面白かった (2015年11月5日 19時) (レス) id: a72ef0d3ab (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - ありがとうございます。今日実は遊べました(爆) (2015年11月3日 10時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあいす | 作成日時:2015年10月19日 21時