母の涙 ページ15
*
父さんは、集中治療室にいた。
酷い状態らしい。
私達はその部屋の前の椅子に座る。
そんなとき、黒いスーツを着た女性、もとい私の母さんがハイヒールをつかつかと履き鳴らしてやって来た。
「A!お父さんは!?」
「父さん、そこの集中治療室に…」
「集中、治療室…?」
髪がみだれていることから、走ってきたのだろう。
これは、ただの事故だ。そんなものに心を揺さぶられる人間は、なんて弱いのだろうか。
赤いランプが消えた。
中から、医者が出てきた。
「あの!助かり…ましたよね?」
「…我々も、最善を尽くしましたが……残念ながら」
「そ、んなっ。そんなあ…!!」
母さんはその場で泣き崩れた。
おばさんが、母さんの背中を擦っていた。
私は、従兄弟の隣でただただそれを見ているだけだった。
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みずあいす - 亜希恋遥さん» はいー。更新おめでとう?ww (2015年10月10日 20時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
亜希恋遥 - 再び出ました私です。更新おめでとうございますー (2015年10月10日 20時) (レス) id: 5d0dd454e5 (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - rihoさん» 見てくれているのね。そう。幸子ちゃんは地味に出てくる。これからも…(遠い目) (2015年10月10日 20時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
riho - 忘れた頃にやってくる幸子ちゃん← (2015年10月10日 20時) (レス) id: 5aa10b61f3 (このIDを非表示/違反報告)
みずあいす - チョコさん» ありがとうごさいます。 (2015年10月10日 12時) (レス) id: 94c5760bdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずあいす | 作成日時:2015年10月6日 21時