めっちゃ好き15 ページ16
｢・・・へ｣
わしの言葉を聞いたAはんは、可愛らしく顔をぶわっと赤くさせた。
でも、返事に困ったように口をもごもごさせて、次第に申し訳なさそうな顔になった。
・・・やっぱり、困らせてしもうたよな。
わしのイメージしてた告白は、こんなはずやなかったのに。
まだ返事を聞いてないのに、もう既に目から溢れそうになっている涙を必死で堪えた。
暫くの沈黙の末、Aはんが口を開き。
｢・・・ごめん、ごめんね、こはくくん｣
苦しそうに、そう言った。
｢私、こはくくんの気持ちには答えられない。すごく、すごく嬉しいんだけど。でも、私は・・・｣
｢彼氏さんがおるんやろ？｣
わしが"彼氏"という言葉を発すると、Aはんが弾かれたように顔を上げた。
｢なんで知ってるの？｣
｢燐音はんから聞いた｣
そう言うとAはんは益々驚いた表情になり、｢・・・見られたのかな｣と呟いた。
｢Aはんが、その人のことを好きっちうことはわかっとるよ。でも、それでもわしは伝えたかったんや。1年もの時をかけて、わしの中で芽生えたこの小さな想いを｣
｢わしは多分、この思いを止めることは出来ひんと思う。何回もぶつかって、何回も空回りすると思う｣
｢でも、それでも・・・ううん、それくらいAはんの事が好きやねん。大好きやねん。｣
｢ごめんな、こんな男で。恋人がいる人を好きになってまうような奴で｣
｢・・・・好きになって、ごめん｣
わしの言葉を静かに聞いていたAはんは、最後のわしの言葉を聞いた瞬間、何故か泣きそうな顔になっていた。
｢・・・謝らないで、こはくくん｣
｢私・・・・・・貴方が思ってくれてるほど、いい人じゃないから｣
｢ありがとう｣と言って不器用な笑顔をうかべたAはんは、わしの前から去った。
・・・もう、ほんまどないしよ。
ずっと、好きが積もっていく。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 188人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いのしし侍。(プロフ) - 優さん» ありがとうございます！！そう言っていただけて何よりです！更新頑張ります！！💪🏻❤️🔥 (2023年1月15日 3時) (
レス) @page26 id: 8d08b35300 (このIDを非表示/違反報告)
優 - やばいやばいやばい！めっちゃ話気になります！！初コメです！これからも更新頑張ってください！！ (2022年11月8日 23時) (レス) @page25 id: 144eb22640 (このIDを非表示/違反報告)
いのしし侍。(プロフ) - りんごさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです！ありがとうございます！更新頑張りますので、よろしくお願い致します！ (2022年8月20日 13時) (レス) id: 8d08b35300 (このIDを非表示/違反報告)
いのしし侍。(プロフ) - 朱桜馨(サブ2)さん» コメントありがとうございます！気になっていただけて光栄です✨️ もう少しで発表予定ですのでしばしお待ちを😌 (2022年8月20日 13時) (レス) id: 8d08b35300 (このIDを非表示/違反報告)
いのしし侍。(プロフ) - ムミさん» コメントありがとうございます！ ふふふ、誰でしょうねぇ？ (2022年8月20日 13時) (レス) id: 8d08b35300 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
