御屋敷の主 ページ6
赤髪の彼が私を運んでくれて、リビングのような所に連れてこられた。
降ろしてもらって、辺りを見回す。
広くて綺麗で、そこのソファには偉そうに脚を組んでこちらを見るエメラルドの瞳がいた。
「おせーよ。何してたんだ」
「いやぁ、この子が来たくないって駄々こねてなぁ？ほんま連れてくるの大変やったわぁ」
「は、え、私そんなこt ﾝｸﾞｯ」
それを言う黄色の人に口を塞がれた。
ついでに鼻も。
息が出来なくて、その人の足を思い切り踏んずけてやった。
「い”ｯ……!!!おまｯ、なにすんねん！！！！」
「何のことでしょう。」
この人が登場した時に空々しい顔をしながら発した言葉を真似してやると、憎たらしいような顔で睨まれた。
「はぁ……まず、お前はなんでこの館に来た？」
エメラルドは私を見据えて離さなかった。
「……雨宿りさせて欲しかったんです。」
「本当にそれだけか？」
「あと、髪を切りたくて。」
「何故？」
「……言いたくないです。」
親が昔、《お前の価値はその顔と髪だけだから》って言っていたのを思い出したんだ。
だから、居場所がないなら、私の価値を無くしてやろうと思った。
「…まぁいい。坂田、部屋に案内してやれ。」
「っえ、うらたさん、この子食べへんの？」
「……お前らの会話、全部聞いてたからな。」
は ？ な ん だ こ い つ 。
気持ち悪いです。
それが顔に出たのか、座る人に睨まれた。
「手当は……センラ。できるだろ？」
「……まぁ。」
「明日の朝6時、全員ここに集合しろ。遅れたやつは朝飯抜きな。」
ペナルティが思ったよりも可愛くて笑ってしまいそうになるのを必死で堪える。
だって！あの顔で、“朝飯抜きな。(ﾄﾞﾔ)”って言うんだよ？うけるぅ。
まぁ私をここに置いておいてくれるあたり、悪い人ではないらしい。
「お前、名前は？」
「……
「違う。下の名前」
「Aですけど。」
「よし、A、これからよろしくな」
さっきまでの偉そうな態度とは裏腹な笑顔に吐き気がして真顔で返すと、相手は顔を赤くさせた。
黄色い人に手を引かれるまま廊下を歩く。
力が強くてもげそうだったけど、それでも歩くスピードは考慮してくれているらしい。
着いた部屋は、すごく綺麗だった。
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ての(プロフ) - Naoさん» ありがとうございます！頑張りますね、！ (2019年11月21日 22時) (
レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - 今までのアルバムのソロ曲の歌詞が出てきて、その歌詞のおかげでどんな状態なのかもよくわかって、すごく読みやすいし、面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2019年11月21日 16時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
ての(プロフ) - ミトさん» 嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年11月18日 23時) (レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
ミト - 初コメ失礼します。 読んでいて、すごく面白かったです!続き楽しみにしてます。 (2019年11月18日 23時) (レス) id: d0ac5e5cac (このIDを非表示/違反報告)
ての(プロフ) - Naoさん» 気づいて頂けて嬉しいです、ありがとうございます！ (2019年11月18日 22時) (レス) id: 8747774e09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ての | 作成日時：2019年11月17日 21時
